競走馬カルテ

2・3歳重賞の出走馬を分析・記録していくブログです。

毎日杯(GⅢ) 出走馬カルテ 2024

 

こんにちは。

 

毎日杯阪神外回りのワンターン。末脚勝負なりやすいのが特徴。上がり3位以内の末脚を使える馬に優位性があり、これらが1~3着を独占する事も珍しくありません。この10年で馬券になった30頭中22頭がこれに該当します。特に最速上がりの馬は強く、毎年馬券絡みしています。脚力重視だったり、速い上がりを使える馬が有利ですね。

 

そこで重要なのはこれから。上記に関連すると思う面白い話を先日伺いました。関東のノーザンF外厩である天栄の調教馬は、上がりの速い競馬に強いのですが、上がりのかかる馬場では信頼度が下がると言った話でした。なるほど、言われてみればそうかもしれないですね。アーモンドアイ、イクイノックスなどまさにそんな感じです。

 

毎日杯関東馬が強い理由がここにあるのでしょう。関東馬のこの10年の成績は【4・4・1・9】で、勝率22.2%、連対率44・4%、複勝率50.0%とかなりの好走率です。このうちノーザンF天栄調教馬は以下の下記の6頭。

 

16年2着アーバンキッド(3)
18年1着ブラストワンピース(2)
21年2着グレートマジシャン(1)
22年3着ドゥラドーレス(1)
23年1着シーズンリッチ(3)
23年2着ノッキングポイント(1)

※括弧内の数字は上がり順位

 

このように天栄調教馬の特徴と毎日杯の特徴が合致しているので、毎日杯関東馬が猛威を振るっているのです。ダメだった馬は数えてないので率で説明する事は出来ませんが、有力馬が天栄調教馬であった場合は信頼しても良いかもですね。今年の出走馬はまだ把握しきれておりませんが、現時点でトラジェクトワール、ニュージーズの2頭の天栄調教馬が毎日杯に出走することがわかっています。

 

毎日杯は23日(土)に行われます。前日の22日(金)には更新を完了します。出走登録の分かった馬から更新していき、最終登録確認後に追加更新していきます。

 

予想案は各ページの最下部にある専用ページにまとめてあります。ブログカードを貼っておきますのでそちらをご覧ください。

 

サトノシュトラーセ

新馬戦では58.5秒の後継持続戦で好走、未勝利はスローの上がりの競馬を5馬身差で圧勝。ともに内回り条件で真逆の展開を崩れずに好走しているのは良い。

・立ち回りの上手さ、器用さ、操縦性と内回りを走るに必要な条件を満たしている。先行力もあるのでこの条件で大崩れは想定しづらい。相手関係だけ。

 

上記が京都2歳S出走時のカルテ。

 

京都2歳Sの3着は好走。8枠から上手く先行した事も良かったし、ハイペでしんどいレースを一旦は突き抜けており、負けて強しだった。このレースの上位馬はその後活躍しており、この馬もその1頭で次走の自己条件で2勝目を上げている。

 

それまでは道悪だったり、スローだったりと、スピード面や持続性の担保がなかったので、京都2歳Sでそれを証明してくれたのは今後予想しやすい。前走のあすなろ賞はスローだったが、加速ラップで抜けてきており、後傾するレースで持続性を発揮したのは良い。

 

また、この2走で並んだら抜かせない勝負根性を見せているとこは強調しておきたい。京都2歳Sではインから迫った5着馬に交わされたところを差し返して3着を死守。あすなろ賞では勢いに優る3着馬を競り落としたところで2着馬の強襲を受けたが再度加速してこれを抜かせなかった。このように馬体を併せたらこの馬を交わすのは容易なことではない。京都2歳Sで先着した馬の様に一気に交わしさってしまうか、離れた外から馬体を併せずに交わさないとこの馬を差すことは出来ないかもしれない。

 

この馬の関係者が口をそろえて言うことが学習能力の高さなのだとか。1戦毎に競馬を覚えているようで競馬振りが都度進化している。レースで競馬を教える傾向のある川田騎手は最高の相棒となるだろう。今回も前走位以上の進化を見せると思われる。

 

ここまでは小回り・内回りの2000mばかりを走っているので、立ち回りの上手さで勝負しているのが現状。末脚で勝負するタイプではないため昇級してから上位上がりを記録した事がない。末脚勝負になる毎日杯向きのレースはこれまで経験がなく、この条件で脚を使う事が出来るかが課題となる。

 

スマートワイス

 

京都1800mを2戦して2・1着。特に目立ったパフォーマンスはなく、力のいる馬場だったので時計面も微妙で。これといって言う事もないが、スムーズに先行し、抜け出せるレースセンスは良いと思う。新馬戦はどこかもっさりしていたが、2走目で行きっぷりや反応は良くなっていたので、時計を大幅に詰めて上積みを感じさせる走りだった。折り合い面に気になるところも無かったし、ラストに脚も使えている。強調材料がないだけで、不安材料らしいものもない。取捨は難しいが悪い馬ではない。

 

トラジェクトワール

 

府中オンリーで3走している。6月のマイル戦でデビューするも折り合いが付かず直線で伸び負けてしまう。この気性を改善させるためか次走は11月と間隔を空けている。

 

1800mの未勝利で凄い脚を披露して優勝。60.0秒通過のミドルペースから12.3-11.4-11.2の加速ラップを差し切っている。道中は5馬身ぐらい離された後方2番手。この位置から前有利の展開を差し切っているのだから脚力が段違い。圧倒的1番人気だった2着馬(次走勝ち上がり、既に2勝馬)が2位上がりを使っていたが、本馬の末脚はそれを1.1秒も上回る33.4秒。キレ味も凄いし、脚も長い。

 

これだけのレースをしているので3走目のセントポーリア賞は1.9倍の抜けた1番人気に支持される。も、6着と敗退。発馬後すぐにガツンとかかり、スタートから2Fはかかり通し。横山武騎手も抑えるのに苦労していてずっと引っ張っていた。パワーがあるので推進力も強く、それを抑えようとすると余計に消耗が大ききなっているように感じる。よって、新馬戦同様に伸びを欠き負ける。0.5秒差で大きく負けた訳でもないのだが交流でやってきた地方馬にも差されてしまうのだから情けない。

 

未勝利勝ちの内容はずば抜けていたが、セントポーリア賞の負け方と落差が大きい。その原因は折り合いの付かない気性難。これをどうにかしないとクラシックは厳しいし、いつ爆発するかわからないのでこちらも狙いにくい。力がある事は間違いないので無印と言う判断もきっと出来ないから困る。

 

ニュージー

 

2冠牝馬ミッキークイーンの弟になる。23年最終日の中山2000mを新馬勝ちしている。前後半63.1→59.5で勝ち時計2:02.6は同日メインのホープフルSと比較すべくもない低レベル戦で内容的には見るべき所がない。ただ、ラスト1Fだけで5馬身も後続に差をつけてしまったこの馬のエンジン性能は相当高い。加速ラップが記録されているのもこの馬がラスト1Fで突き抜けたからであり、レースの内容を自ら引き上げている。同位置で運んでいた2着馬の上がりを0.9秒も上回っている。レース後半にこれだけの差を付けられるのだから如何に相手より余裕があったかが分かり、力が何枚も抜けていたことになる。タイトな展開になった際にこれだけの脚を使えるかは未知数だが、鞭も入れずに記録した内容である事を踏まえればパフォーマンスはまだまだあげられそうである。数字的な担保は弱いが、瞬発力がある事は間違いなく、軽視の出来ない1頭には違いない。

 

ノーブルロジャー

・ラスト2Fまで馬なりで、促しただけで10.7秒まで瞬時に加速。良い瞬発力を持っているようで、切れ味鋭い。

・レース内容はスロー戦で物足りないものの、本気を出さずに楽勝した感じ。また上がありそうな気配はある。

 

上記がシンザン記念出走時のカルテ。

 

シンザン記念優勝。レース当時の京都競馬場は脚元の緩い力のいる状況で時計のかかるコンディションだった。この状況で34.3-58.4の展開は速く、レースは前傾した。切れ味が削がれた馬場だったこともあり、レース上がりも36.1秒とかなりタフな展開となっている。実質的な消耗戦だったと言える。

 

実質的と言ったのは、実際のレースではラストが加速ラップになっているからである。12.0-12.2-11.9とラスト2F目までは消耗戦の様相を呈したが、この馬がラスト1Fで突き抜けたことでラップ推移が再び加速する事になったのである。本馬の力が抜けていた証拠として評価を高めて良いと思う。しんどいレースでさらに加速する余力が残っていたという事になるので、体力面にも相当な強味があることがこれで分かった。新馬戦ではスローの上がりの競馬だったので物足りなくも感じたが、タフさも兼ね備えた馬と評価を上方修正する必要がある。

 

操縦性が非常に良く、鞍上の指示を待ってる賢さ、従える従順さがこの馬のセールスポイントとしてあり、コントロール性の素晴らしさは厩舎が最も評価を高くしているところ。現状で担保がないのは好時計ぐらい。シャフリヤールが勝った時の様なスーパーな時計が出た時に対応出来るかはわからないが、あんな時計もそうそう出るものでもないので、標準的な時計なら普通に対応出来ると思う。

 

暮れのGⅠ組や未対戦の中距離馬達との力関係次第となるが、この馬のパフォーマンスも高まってきたので力は通用して不思議ない。ただ、1800mでも問題はないと思うのだが、厩舎的にはマイルベストの考えが根底にあり、本線はNHKマイルCといったところだろう。毎日杯は勝ちに来たのか、ステップとするのか?厩舎の戦略次第で評価は変わる。

 

ファーヴェント

・ラスト2F目が10.9秒まで加速しており、本馬はこの区間でさらに加速している。相当な切れ味であり、瞬発的な性能はかなり高いと思われる。→東スポ杯2歳Sではタイトな展開で末脚の鋭さが無くなる。末脚に万能感はないようだ。

・スタートダッシュが良く、楽に好位を取る動きが良い。折り合い面も問題無く、スムーズに立ち回れている。→本質的にはポジションを取れる先行馬であり、末脚で勝負するタイプではないのかもしれない。

東スポ杯2歳Sの内容から抜けた存在ではなさそうだが、ハイペのレースを前付けした重賞3着なら評価を落とす必要はない。

 

上記がきさらぎ賞出走時のカルテ。

 

きさらぎ賞では

 

ヴェロキラプトル号は,競走中に疾病〔左第3中手骨々折〕を発症したため4コーナーで競走中止

ビザンチンドリーム号の騎手R.ピーヒュレクは,向正面で外側に斜行したことについて戒告。(被害馬:3番)

③ウォーターリヒト号の騎手幸英明は,最後の直線コースで外側に斜行したことについて過怠金10,000円。(被害馬:8番)

④シヴァース号の騎手M.デムーロは,最後の直線コースで内側に斜行したことについて戒告。(被害馬:8番)

 

と、これだけのアクシデントが起こり、制裁されている。そして、③④の事象における被害馬8番が本馬である。要するにゴール前で3頭併せの真ん中で左右から同時にヨラれて不利を受けたということ。この際の川田騎手は手綱を引っ張っている。ゴール前の不利で取り返しはつかないのでこれは痛かった。これで0.3秒差の6着なのだからスムーズだったら際どいいところまで来れていたと思われる。

 

反面、スパっとキレる脚を使えないのがこの馬の弱点で、きさらぎ賞もそう言う面がはっきりと出ていた。叩き合いに持ち込んだまでは良かったが、さっさと交わせないから今回のアクシデントを受けたとも言える。前回も指摘したが末脚で勝負する馬ではないので、7番手から運んだきさらぎ賞の位置取りもこの馬向きではなかったと思う。もう少し積極的な位置で運んでいれば、あの位置にはいなかったと思うし、力は出し切れていたと思う。いろいろと噛み合わなかった印象できさらぎ賞の内容で評価を落とす必要はない。

 

厩舎としては、本来は東スポ杯2歳Sで賞金加算する算段だったから、きさらぎ賞すら余計な1戦だった。なので、きさらぎ賞を余力残しの仕上げにしておいて、ここで皐月賞出走を確定させ、本当へ直行、皐月賞でピークに、というのが陣営の青写真。さすがに陣営の思うように都合よくは行かなかったが、結果的に毎日杯がピークの状態に近づいたのではないかと思われる。デキは確実に良くなるはずなので、激走注意。

 

ベラジオボンド

・馬っぷりが良く、走りにスケール感を感じる。先行センスのある立ち回りで、追走力も力強い。

・道中折り合えていたし、鞍上の拳だけで意思疎通が取れていて、操縦性もとても高い。

・若干ズブい感じもあり、まだ動ききれていないようにも見受けられた。直線の加速力には物足りなさを感じる。

 

上記が共同通信杯出走時のカルテ。

 

共同通信杯6着。1000m通過62.7秒のスロー戦でレース上がりは33.1秒。ラスト3Fは11.4-10.9-10.8のとんでもない超加速ラップ。32秒台の上がりでないと決め手にならないほど。この馬も32.9秒の上がりを使ったのでその点は良かったが、如何せん位置取りが悪かった。スタートで出負けしたので欲しいポジションを獲れなかったと岩田望騎手は話している。とは言え、発馬後にすぐリカバーして1コーナーを3番手の一線で回っているのに、そこで控えて7・8番手の競馬だったので、何言ってるの?って感じ。このチグハグ感は騎手が悪い。勝ったジャスティンミラノは本馬よりも出遅れていたが、鞍上戸崎騎手は道中で動いて向こう正面2・3番手に押し上げている。ベテランと若手の差が如実に出ていて、岩田望騎手はまだまだセンスが足りていない。よって、力負けではないし、度外視でも良いいかもしれない。そのかわり、本当の強さを見せる事も無かったので、実態はまだ測りかね、能力差が良く分からない。逆に評価しづらくなった気がする。

 

上村厩舎には1つ上の兄べラジオオペラがいるが、それに比べてまだ緩さが目立つという状況。ポテンシャルは兄に引けを取らないという評価で厩舎は期待している。新馬戦のレース振りから能力の高そうなところを見せているが、強くなるのはこれから。この1戦で見限れる馬ではなさそうで、未完成故に1戦ごとの変わり身が大きくなってくるだろう。要注意である。

 

ルシフェル

・1800m~2000mを3戦している中距離馬。基本的に追走力が弱く、中距離でも置かれそうになるのが常。

・ペースが遅ければ道中で動けるが、常識的な流れだとちょっと忙しい印象。機動力もまだ足りてない。

・全戦で上がり最速を記録していて、追えば追うほど伸びるような脚があり、脚力は高い。直線の短い内回りよりは外回りの方が良い直線ズドン型。

 

上記が阪神JF出走時のカルテ。

 

阪神JF6着。レース前から陣営は距離が、距離がと泣いていた。中距離でも後方に置かれてしまうので、マイル戦は忙しい。その割には序盤から食らいつくように追走していて、2着馬、4着馬あたりとは1~2馬身ぐらいの差でついて行けた。馬群の狭いところからグイグイと差を詰めていて、ラスト100mぐらいで進路を切り替えるロスがあり、これが無ければ4着はあっただろう。やはり終いに良い脚を使う。

 

ただ、使った末脚は上位3位にも入らなかった。それまでの4戦全てで最速上がりを記録していたが、さすがにマイルだと末脚が際立たない。この馬自身33秒台の末脚をつかったことがないので、マイラーの切れ味には敵わなかった感じ。もう少し上がりのかかる条件でないと厳しいだろう。

 

なので、中距離で見直したいところだが、実は萩S勝ちの1800mでも短いと斎藤崇調教師は話していたので毎日杯も適距離とは言い難いよう。また、萩Sは相手が弱く、だから差し切れたというのはあるので、牡馬の出世レースでどこまでやれるだろうか?エンジンのかかりは遅いのでスロー戦では厳しくなるから、ある程度流れた展開が理想となる。

 

なお、斎藤崇厩舎では管理していたクロノジェネシスを彷彿させるポテンシャルの持ち主と評価されている。素質の面では他馬には劣らないみたい。

 

ガイアメンテ

・パワータイプであり、体力面に強味を感じさる。反面、時計面は担保不足。

新馬戦はレースの半分をかかり通しで、札幌2歳Sもテンションが高い。気性難は目立つ。高いポテンシャルは感じるが、折り合って進めないと現状は厳しい。

 

上記が東スポ杯2歳S出走時のカルテ。

 

札幌2歳Sの2走目までは気性の悪さが目立っていたが、近2走はだいぶ良くなってきた。後方で折り合い重視で乗っているがそれが良い方に出ている。2走前の東スポ杯2歳Sは前進気勢の強いとこもまだあったが、前走のあすなろ賞では62.6秒のペースでぴったりと折り合えていた。末脚も3位、1位と直線で伸びるようにもなってきて、北海道時とは競馬振りが良化している。こういう競馬をしてくれるなら狙い目も出て来る。後方待機策が板についてしまっているが、小倉の小回りで機動力のあるところを見せたし、狭いところを上がっていける器用さも見せ。前走の走りは印象を良くする。競馬振りがまともになってきたので、これから上にいける馬の様に思う。まだ持ち時計的には弱く、好時計決着に不安は残すが、新馬戦の走りから相当なパワータイプの可能性がある。道悪の場合は評価を上げてみてはどうだろうか?

 

ナイトスラッガー

・スタートから先行出来るセンスも良いし、折り合いにも難がない。また、操縦性は良く、勝負所からの動きも良い。競馬センスは総じて高い。

・直ぐにトップスピードに速力を上げられる。追い出してからの反応は鋭い。

 

上記がシンザン記念出走時のカルテ。

 

4番人気の支持を受けたシンザン記念は13着の大敗。勝ち馬と並んだ位置取りだったが直線手前から劣勢の手応えで追い出しても伸びず、脱落していった。それまでのレース振りからは嘘の様な負け方。これと言った敗因は見当たらないが、ハイペを外枠で追走していたのが堪えたかもしれない。

 

巻き返した次戦も含めて、好走しているのはスロー戦でゆったりと追走していく方が良さそう。シンザン記念は3F34.3秒の通過でそれまでより2秒、3秒とテンが速い。速い流れを追走して余力がなくなったように思われる。

 

また、新馬・未勝利のマイル戦で強い走りを見せたが、厩舎的には将来的には中距離よりになると見立ている。ペースの速い本格的なマイル戦でパフォーマンスを落としたのは厩舎の見立てと合致する。シンザン記念は本格的なマイル適性が試され、それに対応出来なかったと考えられそうだ。

 

ので、次戦は本来の適性によせて1F延長したアルメリア賞を好走。タイム差無しの2着と巻き返す。3F通過36.3秒とこの馬に適した流れで追走出来た事はやはり大きいのだろう。追走が楽になる中距離で走りが良くなる。今回は阪神1800mを続戦することになるので同様の走りを期待出来そうだ。

 

未勝利勝ち時のモレイラ騎手もそれなりに評価をしていたので能力がない訳ではなく、底割れしていない今はまだ注意が必要そうである。しかしながら、未勝利勝ちまでは際立った末脚だったが、昇級後は並みの域。末脚の優位性を失いつつある。抜けた存在として扱う必要もなさそうである。

 

メイショウタバル

 

スプリングSをフレグモーネで回避、1週スライドしての出走。前走勝ちも当日回避後の1戦を勝っていて、何かと順調さを欠く。それをマイナスに捉えるか、それでも2連勝しているのでアクシデントに強いと捉えるか。とにかく今回の状況・状態は要確認。

 

この馬も減量見習い騎手で結果が出ず、ベテランに変わった途端に連勝と一変している。前進気勢が強めで折り合いを気にした角田河騎手は押さえて位置取りを悪くしていた。浜中騎手は同じ状況でも位置を取れて、かつ脚もタメられている。前走にいたってはハナを切って折り合いをつけられた玄人ぶり。こういう騎乗はやはり年齢と経験を重ねないと出来ないのかもしれない。2連勝の背景はそんなとこ。

 

性能面に関しては、目立った強味はなさそう。行きたがる気性も関係してか、脚を溜めたところで圧倒的な末脚は繰り出せていない。最速上がりは2度記録しているが、タフな展開を我慢勝ちした恰好。末脚勝負と言うタイプではい。

 

前走のつばき賞は4角先頭で押し切っているが、ラスト4Fの持続戦に持ち込み瞬発力の求められない展開を味方した印象。出入りの激しかったハナ争いを制してこの勝ち方なのでこの馬の心臓面は結構強い。持続性に優れ、脚を使えない分出来るだけ積極的に運び、消耗戦を凌ぐ形が好走パターンと思われる。

 

毎日杯(GⅢ)の予想案はこちら▼