競走馬カルテ

2・3歳重賞の出走馬を分析・記録していくブログです。

フェアリーステークス(GⅢ) 出走馬カルテ 2024

 

こんにちは。



昨年優勝したキタウイングは11番人気でした。二桁人気の入着はこれが6年ぶりだったのですが、フェアリーSとはもともとこういう重賞でして、12年~17年間の6年間は毎年二桁人気が1・2着になっていました。私も忘れていましたが、昨年こそがこのレースの本当の姿なのでしょう。

 

しかも、来たら必ず2着以上なのですから堪ったものではありません。かつ、1番人気もこの10年で2勝2着1回とほとんど走れていませんので、波乱傾向超高め。こんなレース、もうワイドでしか買えません。ただ、ワイド万馬券も夢ではないのがこのレース。緩い馬券でも配当妙味はたっぷりです。

 

フェアリーSは7日(日)に行われます。前日の6日(土)には更新を完了します。

 

予想案は各ページの最下部にある専用ページにまとめてあります。ブログカードを貼っておきますのでそちらをご覧ください。

 

イフェイオン

 

京都マイルを2戦して3・1着。初戦は行きっぷりが悪く、中団11番手からの競馬となって差し損ねる。とは言え、スロー展開で2・3番手の馬が1・2着した前残りの競馬で直線短い内回りを良く差して来たと思う。追ってからの反応は良く、良い脚を使えていた。中3週の2戦目では物足りなかった行きっぷりは良くなっていて、5番手の外目を追走。前進気勢が強くなっていたのは気になったが、持ったままで外から先頭に並びかけるほど余裕のある追走が出来ていた。直線の追い比べも楽に制して、2馬身差完勝。レース振りは悪くない。2戦とも最速上がりを使っているが、新馬戦が34.2秒、未勝利が34.3秒。前目の位置取りから同等の上がりを使えたのは良く、位置取りに左右されない末脚は頼もしい。新馬戦では狭い所を起用に走れていたし、馬群に怯む事も無く、追っての反応も良いので現状は気になる点がほとんどない。1:33.3の勝ち時計も優秀。上のクラスでも通用する素材の様に思われる。

 

エリカリーシャン

新馬を逃げ切り勝ちしているが、後続の人気馬にアクシデントがあり、勝負所でのマークが薄くなっていたように思われ、フロック視したい。

・1000mを62.2秒のマイぺ逃げからまとめた上がりはり34.9秒と物足りない。追って味が無い印象。

・気性面に悪いところはなさそうだったが、前進気勢は弱く感じ、マイルは忙しいかもしれない。

 

上記がアルテミスS出走時のカルテ。

 

アルテミスS7着。新馬戦を逃げ切り勝ちした馬だが、この時は出遅れて最後方。道中でリカバーすることもなく、脚を溜めて直線勝負に徹した。一応3位上がりを記録したが、スパっとした脚にはならず、バテた馬を交わしただけの入線。脚を溜めていた割に末脚も平凡。新馬戦の上がりも物足りなかったし、レース後半に速い脚を繰り出せるタイプではない模様。こういう馬に府中コースはきつかったかもしれない。新潟の新馬戦も後続のアクシデントに助けられたところがあり、本来は直線の長いコースに向いていないのではなかろうか?新馬戦ではスタート良く飛び出していたので、そう言う競馬が出来れば中山替わりがプラスに働く事があっていいかも。ただ、名門国枝厩舎の中での評価はかなり低く、あまり見込む必要はないのかもしれない。

 

カイトグート【回避】

 

自分の力だけはしっかりと走る馬で、それ以上がない。2・3走目に中山2000mを走っているが、走破時計は2:01.3と全く同じ。2走目が3着、3走目が6着と着を落としているのは相手関係によるもの。また、2~4走目の上がりが35.4秒、35.3秒、35.3秒とほぼ均一。4走目は中山の1800mで、2・3走目の2000m戦よりペースが1秒近くも遅く、かつ1F短縮された距離で追走中の余力は2・3走目よりあったはずだが、それでも同じような上がりしか使えていない。それ以上の脚を使う事ができないのだろう。画一的な末脚しか持っていない。その4走目で勝ち上がっているのだが、手応え抜群で抜け出してセーフティリードを取りながら伸びを欠き、クビ差まで詰められている。楽勝モードから辛勝になってしまったのもそれ以上の脚を使えないからに他ならない。時計や上がりの数字面で客観的評価が可能な馬である。その数字からすると、突出した記録もないので、重賞級の地力を感じる事は出来ない。発馬の上手い先行馬なので前々で運んでどこまで粘れるかと言う所だが、使える脚は同じだし、入着の可能性は相手関係や展開による。なお、距離のマイルは恐らくベスト距離。最下位に負けた新馬戦が新潟の1400mで、ここでは発馬良く、中団で流れには乗れていた。2000mで勝ち上がれず、1F短縮して勝利したように本質的には中距離は長く、マイルぐらいが走り頃だと思われる。距離短縮で良さが出る可能性はあるのかも。

 

カレンナオトメ

・雑な立ち回りで行くとこ、行くとこで不利があったが、それだけに良く動けていた。操縦性は高い。機動力も自在性あるので、レースの幅は広そう。

・終いの脚はしっかりとしていて末脚には良い所がある。

 

上記が函館2歳S出走時のカルテ。

 

2走目に未勝利のまま函館2歳Sにチャレンジして5着。後方から良い脚使って良い所を見せた。機動力のある走りで、良い印象を残した。これなら勝ち上がるのも時間の問題と思われたが、月イチ出走で走り続けて初勝利は11月までずれ込んでいた。6走目の勝ち上がり。負け続けていた時も良く動けていて上位には良く顔を出し、掲示板下の成績はない。近走では中団ぐらいで溜められるようになっていて末脚は毎度確実に使ってくる。基本的に良く動けていて、立ち回りはいつも上手だった。函館2歳S以降に1500m、1600mと距離を伸ばしたが、好走止まり。マイル付近の距離だと決め手が甘くなっている印象で、前走で1400mに短縮し、ようやく差し切れた。この戦績を見るとマイルよりも短い距離の方が決め手を発揮出来るのかもしれない。マイル戦だと大事に乗り過ぎているところがあり、それで差し損ねていた感じ。距離適性を意識して立ち回りが消極的になっていたのかもしれない。中山マイルは走り慣れており、今回も器用に乗って来るとは思うが、1F延長がプラスにはならないかもしれない。そこそこ来たとしても、届かないシーンは十分考えられる。展開の助けは欲しい。

 

キャットファイト

・3戦全戦でペースの流れた内容でそこで使っている末脚も良く、スピード勝負で強い。2連勝の内容も中身が濃く、評価を高く出来る。

・ただ、スピードが勝っている印象で、レースの序盤に必ず行きたがり前進気勢は強いよう。この辺が改善されればもっと攻めたレースも出来ると思う。

・チェルヴィニア、ボンドガール、コラソンビートらが競った新馬戦の6着馬だが、これらと比較して末脚はジワジワしており、このクラスになると瞬発力に差を感じる。

 

上記が阪神JF出走時のカルテ。

 

阪神JF10着。一番良いスタートを決めたのでそのまま行くのかと思ったが、外から速い馬が次々やってきて、あっという間に飲み込まれ、ちょっと控えたすきに中団10番手。スピードが勝っているので、瞬発力勝負や末脚で挽回するタイプではなく、この乗り方だと致命的。直線ではほとんど加速出来ず、前も交わせず、後続にも交わされていいところが全くないまま終了となる。アスター賞を凄いレコードで勝っているのだから、レコード決着した阪神JFは向いていたはずだったのに。行きたがっているので押さえたところもあるが、これも毎度の事で序盤はいつもこんな感じで、あそこまで押さえる必要があったのだろうか?良いペースの流れだったのでそのまま馬まかせに行かせた方が折り合えたように思う。いずれにしても乗り方がお粗末。力を出さずに負けているので、レコードの反動もないだろうから見直さないといけない。ちなみに、大野騎手はこれでクビになっている。もう前走のようなことは起きないだろう。今回は坂井瑠騎手が騎乗。同じゴドルフィンのレモンポップの主戦を器用して来たあたりに、馬主側の気持ちが斟酌出来、阪神JFでの悔しさが良く伝わって来る。アスター賞勝ちの舞台で鬱憤を晴らしたいのだと思われる。

 

キャプテンネキ

・スピードが勝っている印象で、2戦とも同じ立ち回りでレース振りに奥がない。

・1400m2連勝の馬だけにワンペースな走り。マイルに伸びて良い感じはしない。

・タフな競馬で強さを発揮している点は評価して良いと思う。スピードを持続させる能力は標準以上。

 

上記がファンタジーS出走時のカルテ。

 

ファンタジーS6着。2戦2勝だった時は2番手の競馬が出来ていたが、それまで経験のないハイペースで前には行けず、6番手から。直線に入る頃には前との差は大きくなっていて、それまで持ったままで上がって来れた勝負処で手が激しく動いていた。レコードまで0.1秒差に迫ったハイレベル戦に対応出来なかった印象。タフな競馬で強味があるので最後も詰めて来れたが、位置取りが後ろ過ぎた感じ。無理して前で運んでいれば1つ2つ上の着順には頑張れていたかもしれない。このペースでもバテてはいないので、持久力、持続力は良いものがある。反面、直線での加速がないのもこれまで通りで、走りはワンペース。末脚に優位性が無いので差しポジションでの競馬は避けるべき。前で運んで粘れればというところ。あとは1Fの延長がどう出るか?距離を誤魔化せる中山マイルなら、叩き合いに持ち込めればあるいわ。

 

ジークルーネ

 

悲運の名馬スキルヴィングの下になる。ただ、妹は短距離戦でデビューした。府中の1400mを新馬勝ち。発馬良く、先行集団の一角。徐々に引いて4番手で直線を向いてきた。道中は前進気勢が強めに出てた印象で、前進気勢の無かった兄とは大違い。それでも手応え良く最終コーナーを回ってきて、追い出してからの加速も良い。逃げ馬が11.3-11.3の失速無しで突き放しており、これを交わすのに手間取ったが、鞭が入ってから力強く伸びて差し切っている。ペースはマイル戦でもスローに入るようなもので、このペースで折り合えていたらマイルの流れでも大丈夫だろう。フェアリーSではこれよりも速い展開になるだろうから、むしろレースはしやすくなる。ただ、レースの内容としては平凡で、積極的な評価までするのは難しい。また、力んで走っている感じが強いのでもう少しリラックスして走らないと脚は溜まらないから、距離延長が良いとも限らない。兄の活躍から身体的にはこなすと思うが、精神的に対応出来るかはまだ分からない。前走がガス抜きとなり、リラックスして追走出来ると良いと思う。なお、新馬戦で手綱を取ったルメール騎手はこの馬に拘らなかった模様。今回はアルテミスS3着の↓に騎乗予定。

 

ティールブルー

・追い出してからの反応は申し分なく、スッと加速し、5馬身以上は合った差を簡単に詰める。結構なキレもの。32.9秒の上がり最速で2馬身半も突き抜けてしまう。

・気難しい面もなく、折り合いスムーズ。発馬も上手く、レースの流れに乗って追走面にも問題は見られなかった。

・時計は物足りないが、ペースが遅かったのでしょうがない。走りに余裕があったので時計は普通に詰まると思う。

 

上記がアルテミスS出走時のカルテ。

 

アルテミスS3着。スタートから促して出していき、3番手の積極策。新潟の新馬戦では出たなりで中団に控えていたが、先行策を採っても馬に異変は見られず、スムーズな競馬が出来たのは良い。デビュー数戦で自在性を見せる馬の気性や操縦性は大体高く、良い馬の証拠。直線に向いて早々に先頭に立った形だが、持ったままで動けていたし、追ってからの反応はあいかわらず良く、レース振りの印象は良い。こういう競馬で目標になり、1・2着馬の決め手に屈したが、勝ち馬の能力は抜けているし、3着馬も暮れのGⅠ4着馬なので悲観する必要がない。控えれば決め手のある末脚も使えるので、乗り方が違えば結果も少しは違っていただろう。新潟、府中と似たようなコース形状のレースを2走しただけなので、中山のトリッキーマイルをどう乗りこなすかが課題だが、自在性を証明したコントロール性の高い馬なので、上手く対応するに違いない。右回りが余程ダメとかでない限り、有力視する必要があるだろう。

 

ティンク

 

7月の福島で1800mを2戦して2・1着。間を空けて9月中山の芙蓉S(2000m)を4着とここまでは中距離馬の戦績。いずれのレースもスロー競馬を前残りしているだけでこれといった強味は見えない。また、ペースが遅いわりに、脚が溜まっているという事も無く、勝負処での手応えもそれほど良くなく、グーンと進出するような機動力は見られない。持続性が弱いからか直線での余力はいつもなく、加速して前を捕まえに行く動きが弱い。突き抜けは甘く、いつも叩き合いの末の結果で勝つか負けるかは相手次第。勝った時も辛勝で、負けた時はいつも決め手負け。常に上位に来ているが、相手なりにしか走れていないのが現状。このまま昇級しても力差はどんどん露になるのではないかと思う。前走でマイルを使っているが距離適性の問題ではなく、ひとえに地力の弱さに根本的な原因がある。ので、レースの流れには乗れていたが相変わらず直線で脚を使えないし、加速する他馬に比べて速力が上がらないため着を落としながら雪崩れ込むしか出来なかった。結局、ラストに速い脚を使えないから、直線で如何にリードを確保出来るかにかかっていて、それで後続を凌ぐしか現状は手がない。だが、マイルだと周りの馬も速いのでこの馬の先行力ではそのような理想的な競馬そのものが困難でもある。馬に劇的な変化でもあれば考慮するのだが。今は自己条件の中距離を地道に使っていくべきだと思う。

 

テリオスサラ

 

2000mから使われ始め、1Fづつ短縮しながら3戦している。3・1・2着と全戦で好走しているのでどの距離が一番良いというのは言い難いが、スローの決め手勝負の展開よりも、タイトな流れの持続戦や時計勝負で強いというのは言えると思う。超スロー戦で上がりの競馬になった際は末脚が際立たず、他馬と脚色が同じになってしまい、前の馬との差を埋められなかった。2・3戦目では59秒台のまぁまぁ速い持続戦で展開したが、先行して叩き合いの末勝ちを納めたり、後のGⅠ2着馬に粘着し独走を許さなかった。タイトな持続戦で強味が発揮されており、実に渋太い先行馬。距離を問わずにこの個性を発揮しているのも好感の持てるところ。中山マイルなら決め手勝負になる度合は少ないし、この馬の良さを発揮しやすい条件だと思われる。極端なスロー戦になればわからないが、例年ぐらいのペースで流れれば残り目は注意した方がいい。

 

ニシノコイゴコロ【回避】シンザン記念

 

3戦目に勝ち上がり、ここまで5戦している。末脚をしっかりと使える馬で、上がりのかかる消耗戦でも、スロー展開から高速上がりが求められるレースでも良い脚を引き出せる。展開に左右されない末脚性能は良い。が、二の脚が弱いので序盤に確実に置かれてしまう。馬体の完成度によるものだと思うが、序盤から踏み出していく事が出来ない。成長が伴って来れば解消するだろうが、急成長でもない限り、この状況はしばらく続くと思われる。昇級してからはこれが原因で負けている。2走前は出遅れた分だけ脚が尽きるのが早く、前で楽していた馬の余力に敵わなかった。前走は1枠でラチ添いの進路を他馬に奪われていたので大外回しの競馬になって流れに乗り切れず。直線長いコースだと末脚勝負である程度挽回出来るが、前走のように中山コースだとそうもいかない。この週にジュニアC・フェアリーSシンザン記念と同時登録しているが、牡馬相手でも直線勝負で対応出来る京都のシンザン記念の方がより良いと思う。ただ、どのレースに出てきたとしても、好位が取れない現状で重賞は少々厳しい。いくら末脚が良くてもよほどハマッてくれないと。

 

ニシノティアモ

 

新潟マイル3着、府中マイル1着と言う成績。新馬戦は直線で進路を失くし、追い出しが遅れた分の負けで、前走は順当勝ち。発馬良く、好位を取れて序盤の立ち回りは安定して上手い。まだぎこちない走りをしているが、スムーズに流れに乗れて折り合いはスムーズ。末脚もしっかりと使えていて、追っての反応も悪くない。ただ、持ち時計があるとは言えず、前走の勝ち時計1:35.0はちょっと物足りない。特別目立つ部分もないので、標準的な印象で評価材料に乏しい。未勝利なら力は上だが、昇級初戦の重賞だと強気に推せる材料は見つけられなかった。悪くない馬だとは思うが。馬体は430kと小柄なので成長の余地が大きいのではないかと思うが。どこまで変ってこれるか?

 

マスクオールウィン

 

伝説の新馬戦の4着馬。好発馬を決めて、チェルヴィニアの後ろ、ボンドガールの前に位置する2番手で追走。直線入り口ではチェルヴィニアに並びかけ、ラスト1Fまでは接戦の様相も、そこから突き放され、遅れて仕掛けたボンドにもあっさり。最後はコラソンビートに差されて。地力の問われる展開で重賞級と力差を感じさせた。とは言え、この馬の走りも十分評価できるレベル。前走で2勝目を上げているように並みの馬よりは力がある。ただ、マイルを走ったのはこれっきり。その後1200mを中心に短距離を使われ、この距離で2勝している。1400mもダリア賞で走ったが再びコラソンの決め手に屈して3着。現状はスピード任せに運んで競り落とす競馬が向いている。1200mでもスムーズに先行出来る速力があるので、短距離に好走が集中している感じ。落としているレースを見ると差しに回ると良くないようで、叩き合っても交わせないシーンが目立つ。ワンペースに走って、直線で先頭に並びかけるぐらい強気に運んだほうが良さそう。決め手勝負になると強気になれない。1400m以下だと3着以下の無い成績なので、速力を生かせる短距離の方が向いている感じは強い。今回は新馬戦程相手が強くないので、その時ぐらいの走りが出来ればマイルでもやれるのかもしれないが、適性が高いとは思えない。

 

メイショウヨゾラ

 

府中マイルでデビューして5着。相手も強かった印象だが、ラチ添いで進路が取れず、ラスト1Fしか追えていないので、脚を余して負けている。追い出してからは切れ味鋭く前を追ったが間に合わなかった。だからだと思うが、次戦1800mではスタンド前でハナに立ち、そのまま逃げ切った。レースでの立ち回りは上手で、スムーズに先行出来るセンスの高い馬。終いもシッカリとしているので、自分の力は出し切れる。勝ち上がった前走はペースの割にラスト1Fの失速が大きく、完全に抜け出しながら、2着馬に詰められている。この失速を見ると、1F長かったかもしれない。マイルの新馬戦では加速ラップの速い上がりに対応出来ていたので、この距離で走る事はこの馬にプラスに働きそう。キレすぎる必要のない中山も良いのではないか?

 

メジャーデビュー

 

5走目の前走で勝ち上がる。ラスト1Fに1.4秒も失速して先頭の馬が逆噴射中だったこと、鞍上が追えるマーカンド騎手だったことで差し切れたが、本来はラストに加速出来る馬ではない。4走目まで減量騎手を器用していたが、前との差は大きくなる一方で斤量差だけでどうにかなる馬ではなく、常に着差を大きくして負けていた。とにかく追い比べで良いところがない。ダ1000mから使い出したような馬で根本的に速力不足で、距離も長い。2・3走目で芝を使ったが、追走が忙しくなっていて、速いラップを刻めない。ダ戦よりレース内容が悪い。好走パターンの様なものもなく、一生懸命走って、少しでも着を上げるしかないと言うタイプ。条件戦でも直ぐ勝ち上がるのは難しいと思う。芝のマイル重賞にどうして出ようと思ったのだろうか?

 

ラヴスコール

・好発進から先行態勢と序盤の立ち回りは合格点。

・後半は持ったままで勝負所まで進出していて力強い。

・GOサインから一気に弾けた反応は良い。洋芝戦では珍しい加速ラップを最速上がりで差し切っているのも印象を良くする。

 

上記がアルテミスS出走時のカルテ。

 

アルテミスS6着。出負けしたので後方2番手で追走し、そのまま直線まで動かさず、直線勝負でキレ負けたという内容。新馬戦では序盤に行きたがる素振りを見せていたので、後方追走とは言え、距離延長で折り合えた点は良かっただろう。反面、使った末脚はこのメンバーでは物足りない。良い反応を見せて、直線もしっかりと伸びていたが高速馬場で素質馬相手にはキレが足りない感じ。札幌の洋芝で加速ラップを踏める馬なので、末脚自体はシッカリとしているが、上がりが速くなりすぎると末脚が際立たない気がする。上がりがかかる中山マイルの方が良さが出るように感じる。相手も強く、コース適性で負けた感も強いので、見直せる余地が結構ある馬。軽視はしづらい。

 

フェアリーS(GⅢ)の予想案はこちら▼