競走馬カルテ

2・3歳重賞の出走馬を分析・記録していくブログです。

京成杯(GⅢ) 出走馬カルテ 2024

 

こんにちは。

 

京成杯は2週間ちょっと前に行われたホープフルSと同じ条件です。その2歳GⅠを牝馬レガレイラが優勝し、皐月賞・ダービーへと話題になっています。この点、関係者が最初からそのつもりだったことは既に申し上げた通りです。ほぼ通過点なレースでした。今年は牝馬が牡馬クラシックを牽引していく事になりそうです。

 

しかし、皐月賞はまだしも、ダービーの本命は牡馬を狙っておくべきかもしれません。なにしろルメール騎手が皐月賞には前向きでしたが、ダービーに関してはそうではありませんでした。強い馬がいるならオークスにした方が勝てると思うと口にしているのです。

 

これを聞いて私は思いました。ここまで騎乗して来た牡馬にダービーを意識出来る馬がいるんだろうなぁと。ただでさえ、素質馬・有力馬の背中を任される方ですから、それらの中にこれはと思う逸材が既にいたのでしょう。この先、ルメール騎手の騎乗馬には常に注意が必要です。

 

京成杯では国枝厩舎のバードウォッチャーに騎乗予定です。母アパパネ、姉アカイトリノムスメと厩舎ゆかりの血統馬です。それっぽい馬が他に何頭かスタンバイしていますから、ルメール騎手の心をつなぎとめるような好走が出来るといいですね。

 

京成杯は14日(日)に行われます。前日の13日(土)には更新を完了します。出走意図のある陣営が少なく、原稿作成の段階で7頭しか分かりませんでした。最終登録後に追加する事になると思います。

 

予想案は各ページの最下部にある専用ページにまとめてあります。ブログカードを貼っておきますのでそちらをご覧ください。

 

 

エコロマーズ

・福島1800mの新馬戦は63.8秒通過のスロー戦にも関わらず、最後は消耗戦となっており、レースの中身はかなり薄い。

・突き抜けが甘く、際立った末脚を使えるタイプではなさそう。新馬戦の様に先行して早めに脚を使い切る方がいいように思う。

・行きたがるところがあり、気性に難がある。

 

上記がサウジRC出走時のカルテ。

 

サウジRC5着。五分の発馬から先行集団を前にして中団ぐらいから進める。序盤に少々行きたがっている。厩舎の話ではその辺の気性はまだまだ幼いようで、新馬戦では暴走気味に先行していた。この頃と比べれば抑えが利くようになってきたので進化は見られるが、折り合いには常に注意が必要。折り合いのせいで末脚が弾けないのかもしれないが、直線で追い出されてもギアが上がる感じがない。逃げた4着馬と同タイム上がりであり、脚は使えておらず、ジワジワと走るだけだった。2戦目までも末脚に見るべき所がなかったので、後半の末脚勝負は向いていないのだろう。結局、新馬勝ちしたコーナー4つの条件を立ち回りや、早めの競馬で乗り切った方がいいのだと思う。1600mを2連戦しているので距離は短い方がいいのかもしれないが、コース設定は今回の方がいいように思う。

 

ジュンゴールド

 

新馬戦(小倉1800)も紫菊賞(京都1800)も2着に3馬身半差で圧勝している無敗の2勝馬新馬戦は中団から加速ラップを差し切っており、しかもラスト1F地点ではまだ5番手で最後の1Fだけで伸びる先行馬をまとめて差し切り、そこから着差を大きくしている。瞬時にビュンとキレる末脚は凄い瞬発力。紫菊賞では当初後方2番手だったが、途中から一気に上がってハナを奪い逃げ切る。こちらは持続戦に持ち込んで他を圧倒した。とにかくコントロール性が高い。行けと行けばすぐ行くし、抑えればすぐに収まる。ちょっと出負けした新馬戦ではそれが二の脚となったし、途中から動いていった紫菊賞では自在性となって現れている。気性の従順性は2歳馬離れしている。かつ、2戦とも最速上がりを記録して、昇級しても末脚の優位性を保てている。新馬戦では瞬発戦を、紫菊賞では持続戦を制しており、どんな流れでも上位の脚を使える末脚には万能感がある。スタートがちょっともっさりしているが、それ以外に不安材料は無く、評価は満点に近い。1Fの延長で能力が損なわれる事はまず考えられないし、ここでは有力な1頭になる。

 

ダノンデサイル

・馬場状況によって行きっぷりが違っていて、良馬場の方が良いタイプ。

・見た感じは末脚上等と言うタイプではなく、2走目の様に早めの競馬から雪崩れ込む方が良さそうな印象を受ける。

・スタートが上手では今のところないので序盤のポジショニングが鍵となりそう。

・コーナー4つの条件は未知数だが器用な感じはあるので対応出来そう。

 

上記が京都2歳S出走馬のカルテ。

 

京都2歳Sでハナ差の4着。2走目までは末脚が並みの印象だったが、重賞で最速上がりを記録出来たのは収穫。この馬を含めた4~6着馬が同タイム上がりを記録している。それらの中では追い出しての反応がこの馬が最も遅く、その分だけ脚を使い切れなかった感じ。もう少し機敏に反応出来れば2・3着に食い込める脚はあったように思える。全戦を通じて二の脚がなく、スタートダッシュが上手くない。勝負所でも少々ズブく、瞬時に加速する必要があるところで鈍い面が目立つ。立ち回りや追走中の走りは悪くないが、反応面が良くならないと。機敏さが欲しい。こういう場合、馬体の成長が伴っていない事が原因だったりするので、安定した強さを発揮するのはまだ先になりそう。今は騎手の扶助が必要で、横山典騎手も序盤や勝負処で手を動かしている。しばらくは追って追ってと言う競馬を続けるのだと思う。ダノンの馬はどの馬も高額でこの馬も安くはないが、周囲の話からすると現状の評価はまだ高くない模様。今回も相手次第となるのだろう。

 

バードウォッチャー

 

府中2000mを新馬勝ち。ゲートがもっさりしていてやや出負け。初手後方3番手。見た感じ前進気勢が弱く、ズブさも目立った。63.3秒のスローでも促していないと後方ポジションすら維持出来ない感じで、道中常に気合をつけられていた。ラスト4Fぐらいから動きだそうとするも大して位置取りは上がらず、そのまま直線勝負になっている。だた、本気で追われ始めてからの反応はさすがで、追うほどに加速を強め、11.6-11.5-11.3の加速ラップを差し切り、共に伸びた2着馬も振り切って0.2秒差をつけてフィニッシュ。この末脚は良血馬のそれで1頭だけ脚色が違っていた。トビも大きく、走る姿は飛んでいる感じ。脚力、瞬発力の性能が高い事は間違いない。この末脚を中山2000mでどう使うかが課題となるだろう。道中の走りに自在性や機動力と言ったものは感じられなかったので、今回の条件に必要な要素は欠けている。ただ、気を付けておきたいのはこの馬が国枝厩舎の管理馬であること。初戦から仕上げ無い事で有名な厩舎で、2戦目にしっかりと馬は変わってくる。本馬も物足りなかった部分が解消される可能性が全然ある。むしろ仕上がり途上のレースをこの内容で勝てたことがこの馬の素質を物語るかもしれない。上積みは大きくなるはずで、見えない部分を想定して増し評価にしておくのが良いと思う。

 

ハヤテノフクノスケ

 

京都2000mを2戦して2・1着。初戦が④③③②、2走目が④③③①とほぼ同じ立ち回りが出来ているように、競馬センスが高い。初戦はインのラチ沿いから、2走目は外からねじ伏せてと勝負処も器用に回って来る。初戦から良く動けていたが、2走目で力強さが増していて、順調に馬が強くなっている。新馬戦は勝ち馬の強烈な決め手に屈してしまったが、次戦のGⅠで5着した様な素質馬なので仕方なく、2戦目で5馬身差圧勝しているように、この馬も十分強かった。ラスト4Fで長い脚を求められた新馬戦でも見せ場を作り、2走目ではラスト3Fが加速ラップになるような瞬発力勝負で一方的な脚を披露している。持続戦でも、瞬発力勝負でも強く、こういう条件で器用に立ち回れる。コーナー4つの1周条件でやる限り、この馬に隙はない。重賞でも十分やれるだろう。少頭数ながら良い内容で勝ち上がって来た馬が何頭かいるのでそれらとの力差次第であるが、この馬も上位評価が良い。京都の経験しかないので、輸送や中山の坂などハードルはあるが、クリア出来れば勝ち負けも。

 

レイデラルース

 

中距離戦を4戦。ぐっと来るところが無いまま負けた新馬戦は度外視したとして、以降の3戦は3・1・3着とそれなりな成績。ただ、どことなく走りが不器用で集中力がないというか、力強さがないというか。迫力の無い走り。まだ競馬を理解していない感じもあるし、首を上手く使えていないし、追っての反応も良くない。心身共に未完成な印象で現状は評価しづらい。ペースに関わらず勝負処で手が激しく動く。自ら進んでいく走りは出来ないようで、騎手が押し込んでいく必要がある。これだと重賞の勝負処は捌けない。決め手があるタイプでもないので粘り込むしか入着の可能性はないが、この立ち回りだと直線でセーフティを取ることは出来ないと思う。相手強化の重賞では自在に動けないと後手後手に回る原因になり、思うような競馬は出来ないだろう。

 

アスクナイスショー

 

府中2000m4着→中山2000m1着。発馬からポジショニングまでの序盤の立ち回りは上手い。府中では中団、中山では先団とコースによって位置取りを調整出来ていて、鞍上の思うようなところで競馬が出来る賢い馬。道中もスムーズに追走していて、問題点は特にみられない。ただ、時計的な要素や持続性、瞬発力などがどれも平凡。使える脚も短い印象で府中でも中山でも突き抜けが甘い。ペースに見合った末脚は使えておらず、特に前走は61.6秒通過のスローでもラストが消耗戦になるような低レベル戦であり、この馬の使った上がり36.4秒もかなり物足りない。先行策から早め先頭だった馬のパフォーマンスだからこれより上の走りがあるようには思えない。中3週のレースだし、能力を底上げするような成長も期待薄。重賞では厳しそう。

 

アーバンシック

 

札幌1800m、百日草特別(府中2000m)を2連勝。札幌戦ではラストに0.1秒失速しただけのほぼ加速ラップを、百日草特別ではラスト5Fから加速し始めた長区間に渡る加速ラップを差し切っている。その末脚は後半の加速が速ければ速い程強さを増す感じ。持続性の高さ、使える脚の長さと末脚性能がとにかく秀でている。特に百日草特別は能力がないと出来ない競馬でその強さは間違いないレベル。ただ、その末脚も瞬時に引き出せるものではないようで、そこが昨年のソールオリエンスと違うところ。札幌戦では勝負処でこの馬だけ手が激しく動いていた。ビュンと加速する瞬発力が足りていない可能性がある。百日草特別の上がり3Fは33.2秒とキレているが、ここまで加速させるのに十分な助走区間を取れていた。良く言えば追えば追うほど伸びるが、ヨーイドンのダッシュ力は鈍い。ペースが速くても、遅くても末脚は確実に使えるが、その末脚を瞬時に引き出せるかが鍵となりそう。また、それが出来ないとダメな理由がこの馬にはある。スタートの悪さは致命的なレベル。ゲートが開いたことを確認してからよいしょって出る感じ。ここまでの2戦は少頭数であったことで捌けたし、相手が弱かったことで間に合ったところがある。中山2000mのフルゲートであり、結構素質馬が集まった1戦であるから、末脚の属性や出遅れ癖など本馬の欠点は取りこぼしの要因となりうる。せめてスタートだけでも五分に出て、良い位置取りをとりたいところ。なお、器用さ、追走力、時計面、折り合いと言ったその他の諸要素は問題はなく、力を出し切れるなら勝ち負けの力はある。

 

キャントウェイト

 

新潟内回りの2000mを新馬勝ち、今回と同じ条件の芙蓉S2着。器用さの求められる条件で好走を続け、立ち回りの上手さを生かしている感じ。2戦とも時計はとても遅く、持続性を問われなかった楽な展開。スローを前残りしただけと言う内容でもある。使っている末脚もペースの割には遅いもので物足りない。内回り条件を上手に走れる器用さ以外に評価出来るものが無く、地力・能力の高さを証明するような走りはしていない。また、2戦目で折り合いの難しさを見せている。スタンド前から向こう正面中程ぐらいまで欠いており、鞍上に逆らうシーンすらあった。間隔が開いたし休み明けの方が気性はまともにかもしれないが、気性面には注意がいる。評価材料に乏しく、不安材料は大きく。手を出しづらいところ。

 

グローリーアテイン

 

府中1800mを新馬勝ち。サンデー、キャロット、シルクと言ったノーザン系クラブや、社台Rの複数出しと、素質馬揃いの1戦。また、JC当日に行われたのでジョッキーも一流揃い。この豪華な新馬戦を3番人気で戸崎騎手が騎乗した本馬が制した。しかしながらレースは単調なもの。スロ―展開で道中の位置取りが勝敗を左右したポジションゲーム。地力が求められた内容ではなく、勝負付けを済ませて勝ち上がったというものではない。1000m64.2秒から上がりの速い競馬。本馬の上がり33.5秒がレース最速の上がりとなったが、ペースを踏まえると物凄い脚を使ったという印象はなく、6番手だった位置利が大きい。逃げた2着馬の勝ちパターンを崩して勝った点はエライが評価を高く出来る材料は意外と少ない。勝ち時計も遅く平凡。この馬自身に特に悪い点はなく、発馬、ポジショニング、折り合い、追っての反応、切れ味などパーツ毎に見れば良い馬ではあった。馬券の中心に出来るほどの根拠はないが、印ぐらいはいるのだろう。能力面の評価は京成杯の結果・内容で判断することとなり、真価の問われる1戦。

 

コスモブッドレア

 

6月の早い時期に使われ、7月の2戦目に勝ち上がり。3戦目は暮れの中山戦まで待機していた。府中マイルで使われ始めたが、1Fづつ距離を延長していて前走で中山2000mを経験し、葉牡丹賞4着。どの距離でも崩れていないので厳密な距離適性はわからないが、中距離に問題が無い事は確か。2走目の未勝利はかなり恵まれて勝ったが、前走の葉牡丹賞で時計も詰めれているし、差が無く走れているので1勝馬同士なら差のなない力関係。ポジションを取れる先行馬であり、コーナー4つのコースも上手に対応している。立ち回りの上手さを生かせる条件は向いている。勝負処や最終コーナーも手を動かすことなく周って来れる機動力があるのも良い。ただ、直線を向いてから使える末脚が殆どなく、残念なところ。新馬戦も前走も直線入口で交わせそうな感じから前の馬を交わす事が出来ず、むしろ突き放されて伸び負けている。決め手が弱く、直線で加速するようなところもない。2走目の未勝利で逃げ切りしているように、リードを保って交わされないように頑張る競馬じゃないと厳しい印象。

 

ドゥレイクパセージ

 

8月の札幌1800mの新馬戦を逃げ切って、9月中山の芙蓉Sを逃げ粘って3着。主張して逃げている訳ではなく、発馬良くポンと出てしまうので楽に先頭に立ててしまい、コーナリングでハナに固定されちゃう感じ。これならハナに行った方が良いという動きは騎手もするが、主張してまで行く感じではない。また、快速馬がスピードを生かして先行しているというものでもなく、むしろ速力不足な印象もある。スローに落として逃げている割に後半の加速は物足りないし、勝負処でのペースUPも鈍い。2戦とも後続を振り切るのに難儀している。走破時計はどちらも遅く物足りない。現状はスローのため逃げしているだけで、持続性の欠片も見せない。スピード的な強さが感じられないのは、先行馬としてマズく、評価は厳しめになってしまう。もう少し速さのあるところを見せてくれないと。

 

ニシノフィアンス

 

中山1800mを新馬勝ち。逃げ切り勝ち。競り合って、ハナを奪うまでは標準的な速さだったが、先頭に立ってから13秒台を連発させてペースを極端に落とすことに成功。良馬場で4F通過51.2秒と超遅く、自身に有利なペースメイクは上手く行った。ただ、それ以外は平凡。5F目からペースを速め、ラスト1000mを60.3秒でまとめているが、超スロー戦からの持続性としてはかなり物足りない。60秒を切れないあたり普通の馬と言う感じ。比較的時計の出やすかった暮れの中山で1:51.5は超遅く、評価の対象とはならない。終いに伸びも欠いており、2着以下に詰められている。これを凌げたのも減量騎手の1k減が利いた感じで。全体的に強さを感じられることはない。2戦目の上積みが相当大きいとか、よほど展開が向かないと普通に厳しいことになる。

 

マイネルフランツ

 

1・3走目に中山2000mを走ったがいずれもトロヴァトーレ(DI記念へ)に完敗。2走ともトロヴァをマークして進むも、勝負処の手応えに差があり、完全に力で負けていた。重賞級とは力差を感じさせる。ただ、この3走目が葉牡丹賞で、今回2~5着馬が出走しているが、その中では2着だった本馬の内容が一番良かったと言える。3~5着馬はスローを2・3番手の一塊で併走していた展開利のあった先行馬。これらを中団から差し切った内容は3~5着馬よりも濃い。天敵トロヴァが不在なら、葉牡丹賞組では威張れる力関係である。走破時計も2歳GⅠと比較してそう悪くなく、これぐらい走れていれば京成杯で上位に来れても。なお、勝ち上がりを決めたのは2走目の府中2000mだったが、レース中3分の2ぐらは折り合いを欠いてかかっていた。それで押し切るのだから凄いと言えば、凄いこと。並みの馬よりは力がありそうである。中山なら折り合えるようだし、コース経験、適性もあるので、意外と軽視できない。積極的な推し材料まではないが、混戦になったり、マギれが生じたりすると、入着の余地があるように思う。

 

ロジルーラー

・使える脚が短い印象で決め手優秀と言う感じは受けない。

・福島の3~4コーナーでも追い通しでなんとかマクれたと言う感じで、機動力も弱いように感じる。

・クラスが上がって苦労しそうな印象の方が強い。

 

上記が札幌2歳S出走時のカルテ。

 

近2走は発馬よろしく、レースの流れに乗って、折り合いも付いている。レース中に気になるところはない。それだけに勝負処から勝ち負けに加われないレース振りは弱さの現れと受け取るしかない。札幌2歳Sでは中団の外目を追走したが、3~4角で動けずに終了。道中の位置取り=着順と言う内容で、雪崩れ込んだだけ。前走葉牡丹賞は内枠を生かしてインポケ3番手。普通なら絶好位で、展開も向いていた。が、抜け出せないまま、バテた逃げ馬を交わしただけ。近2走を見ると、道中の動きや立ち回りは良くても、後半に使う末脚が無い。この点は新馬戦の頃から変らないこの馬個性。良くて他馬と同程度の末脚で、終いに脚を伸ばした事はここまでない。これだけ決め手がないと重賞ではどうにもならない。もう控えて乗るのはNGだろう。発馬はいいのだから、先行馬として強さを磨いていく方が良いと思う。陣営の戦略次第。先行策や逃げをほのめかすようなら、その時に注意すれば良く、恵まれる要素でもあるなら印を回せばよいだろう。もし、これまでと同じ競馬をするなら厳しい結果になるだろう。

 

ロードヴェスパー

 

8月下旬に使われ始め、月イチ出走で10月の3走目に勝ち上がる。新潟・中山・府中の中距離を3走していて、5→3→1着と使われながら成績を上げてきた。特徴としては使える脚が短いこと。長く良い脚を使えるタイプではない。上がりが速くなりやすい新潟・府中のスローペースで34秒台しか使えない馬。末脚で勝負するタイプとは言えないと思う。2走目の中山2000mを見ると、インを器用に動けていて、3~4角の動きも上手い。現状はこういうコースを立ち回りで勝負する方が向いているように思われる。それでも3着と負けたように、決め手に良い処はない。追いだされてからの反応は良いが、グンと加速出来るのも一瞬。なので、あまり控えて乗らない方が良く、勝った時の様に直線早め先頭で叩き合いに持ち込む方が着は良くなる。そういう競馬が出来るなら印ぐらいは回しても。なお、430k台と馬体が小さく、成長の余地が大きい。3ケ月振りの1戦なので成長次第で上記の限りではなくなる。前走より強くなっている可能性もあるので注意が必要。

 

京成杯(GⅢ)の予想案はこちら▼