競走馬カルテ

2・3歳重賞の出走馬を分析・記録していくブログです。

NHKマイルカップ(GⅠ) 出走馬カルテ①

 

こんにちは。

 

昨年の3着馬カワキタレブリーは18人気で激走しました。このカワキタさんはその後2勝クラスで足踏みし4戦目で勝ち上がったのは今年に入ってからです。今は3勝クラスで早速壁にぶつかっている感じです。どうしてこういう馬が馬券になるんですかね?この馬に競り負けた4着馬はマイルCSを勝ちましたし、5着馬もダ卿CTを勝ちました。それなのになぜに彼はこれらを超えて走ったのでしょうか?全く理解出来ません。

 

ちなみに、最低人気が馬券に絡んだのはこれで2回目で前回は07年にムラマサノヨートーが3着しました。もう妖刀の呪いとしか言いようがありません。この時の勝ち馬は17番人気で優勝したピンクカメオでしたね。07年は本当に恐ろしいレースでした。

 

20・21年と比較的穏当な結果が続いていたのでうっかりとしていましたがNHKマイルCはやっぱり荒れるGⅠ競走ですね。この10年では二桁人気は1勝2着3回3着3回と結構な頻度で大穴はやってきます。今年もどんな馬が馬券に絡むかわかりません。どうやって注意すれば良いかなんてわかりませんけど、皆さんも十分注意して下さい。

 

NHKマイルCは7日(日)に行われます。前日の6日(土)には更新を完了します。こちらのページではファルコンS組、NZT組について扱います。アーリントンC組、別路線組、抽選組のその他の出走馬は2枚目で扱う事にします。

 

予想案はページの最下部にある専用ページにまとめてあります。ブログカードを貼っておきますのでそちらをご覧ください。

 

ファルコンS

 

ファルコンSは昔からNHKマイルCとの関連性が低く、この10年におけるこの組の成績は【1・1・1・16】とNZTやアーリントンCに比べて実績で劣る。それどころか桜花賞組、皐月賞組と比較しても成績は下回っており、前哨戦としての価値は低いと言わざるを得ない。1400m重賞にありがちな事だが本番よりもこちらと言う短距離馬が幅を利かせるレースなので府中のマイルGⅠとの親和性は薄くなる。

 

今年のファルコンSは重馬場で行われたがもっと悪かった印象で不良に近かったような気もする。中京競馬場は雨の降り方で馬場の傾向や時計がまるで違うものになるので、過去の道悪年と比較しても違いがよく分からない。今年の勝ち時計の価値も判断しかねる。しかし、これだけタフな馬場状況を34.7-58.5のペースで流れているのはかなりしんどいハイペースだと思う。これを前付けして押し切った1・2着馬はエライ。その他の先行集団は壊滅し、3着以下は千切れているのでこの2頭が強かったという評価はして良いと思う。

 

ただ、レースの敗因に道悪を挙げた陣営は多く、その適性が問われていた事も間違いない。また、3着にダート馬が入線していることからもパワータイプに有利に働いていたと見て良いだろう。そして、この3着馬は次走でダートの平場で9着と着を大きくして負けている。このことからも、ファルコンSが力通りに決まっていない事は明白である。この日の条件に適した馬しか力を発揮出来なかったという結果や内容はフロック性を介在させるものである。上位入線馬の結果を鵜呑みには出来ない。

 

1着:タマモブラックタイ

・1200mならテン良し、中良し、終い良しの三拍子揃った良い走りが出来ている。

・それ以外の距離だと悪くない立ち回りで走れているが、直線半ばで勢いがなくなってしまう。

新馬勝ちや近2走など連対しているレースは全て道悪。力のいる馬場、時計のかかる馬場なら他馬が苦しむ分だけ着を上げる事は出来そう。

 

上記がファルコンS出走時のカルテ。

 

ファルコンSは8番人気での勝利だった。ハナも獲れそうな好発進から控えてインの3・4番手と絶好位で運べたのが勝因。2着馬の1つ前で運べていた事も大きく、僅かなスペースを先に奪う事が出来ていち早く抜け出すことが出来た。ラスト1Fを切った時点で3馬身のリードを取る事が出来たのはハナ差の結果からも非常に大きかった。交わされそうな勢いもギリギリ凌ぐ事が出来た。相手がスムーズだったら変っていただろう。展開に恵まれていたように思う。これで3勝馬となったがその全てが道悪での勝利となった。ダートに使われていたようにスピードよりも力のいる条件を優先されている馬でもある。馬場が好走を後押したのは事実であろう。また、1400mと言う距離も微妙に長いのでこの勝利で距離をこなしたと判断する事はまだ出来ない。力を発揮出来なかった馬は多かったし、最後に止まっているように距離に限界がありそうなところも見せている。1200mの方が走りの質が良い馬でもあるので何かに恵まれないと1400mでも厳しい事を逆に証明したようにさえ思う。芝のマイルは昨夏の新潟2歳Sで完敗の実績である。出走馬の上がりが高速化しやすいこのレースで33秒後半の脚すら使えないようでは上がりが速いレースへの適性は皆無に近いと考えられる。この新潟2歳Sの時に記録した34.4秒がこの馬の最速上がり。決め手の問われる府中のマイルGⅠで対応出来るとは思えない。距離、末脚の性能、持ち時計などあらゆる面で適性ズレが確認出来てしまうので評価は厳しめになってしまう。

 

2着:カルロヴェローチェ

新馬戦で負かした馬から2頭の2歳GⅠ馬が出ている他、2着馬はアイビーSを勝ち、3着馬は次走で10馬身差の圧勝。負かした馬は超強い。

・中距離をやるには前進気勢が強めに出ている。距離は長くない方が良い印象。

・逃げ切り勝ちした白梅賞が好時計。シンザン記念や3勝クラスより時計が速い。スピード性能は重賞でも十分に通用する。

・マイルでも行きたがる素振りは解消されていないが、それでもこの距離ならスピードだけで押し切れる。追い出してからの反応が良く、能力は高い。

 

上記がファルコンS出走時のカルテ。

 

ハナ差の2着とファルコンSは勝てなかったがそれなりの収穫はあった。まず、馬群の中で競馬が出来たのは大きい。それまではスピードの違いで逃げるか、包まれないところでレースを運んでいたが、モマれた競馬でも最後に脚を伸ばす事が出来たのは良かった。また、スピード能力の高さに強味があったが、これだけタフな状況で力を発揮出来た事も大きい。スピード&パワーの両輪兼備で強さの評価を上方修正する必要がある。馬群を捌けずにもたついたが、抜け出してから一気に加速出来ている。差す競馬を経験出来た事も良かったのではないか?ファルコンSを走ったことで馬の経験値は爆上がりしたと思う。しかし、懸案となっている気性難は解決しなかった。馬群の中で嫌気を出しただけかもしれないが、行きたがる素振りを序盤に見せた点は気になる。ここまで距離を縮めても折り合いに難しい面が出るのだから距離延長がこの馬の脚を引っ張る可能性はまだ排除できない。頂上決戦のGⅠではマイナス材料にする必要はある。高ぶる気性をどこまで抑え込めるかが鍵となるだろう。これに関しては、鞍上のレーン騎手頼みになる。この方ならがっちり押さえ込み、折り合いをつけてしまえるかもしれない。それが出来れば勝ち負けも。なお、将来的にはスプリンターとの厩舎評が既にされている。これは気性的なものだけでなく、寸の詰まった体形からもそのように考えられている。

 

NZT


近年のNZTはGⅡの格に適さないとGⅢへの降格警告が出されているほどレベルが低下していた。また、アーリントンCの日程が変更されたことでNHKマイルCとの関連性が強まっており、強い馬がそちらに流れるようになる。よって、NZTの立ち位置は余計に危うくなっている。この10年では【2・1・2・45】と悪い数字ではないが、ちょっと前はもう少し良かったし、馬券になったほとんどがアーリントンCが今の時期に移動する前の17年以前の成績である。現在は前哨戦として有用に機能していない。

 

ただ、今年の勝ち時計は稍重で1:33.7と悪くない。過去の良馬場年と比較してもそう遅い時計ではない。馬場差を差し引けば良馬場だった昨年並みかそれ以上の時計で駆けていると思われる。その昨年の2着馬が本番で2着に好走していることからも時計的な価値は高いと考えて良い。なお、この時の2着馬マテンロウオリオンがいたからNZTのGⅢ降格が免れたようなもところがある。昨年の内容がGⅡグレードに適したものだと格付け管理委員会がお墨付きを与えたということ。この昨年と同等に走れた今年の結果も軽んじるべきではないと思われる。少なくともGⅠの前哨戦としての役割はまっとうしていると考えておくべきかもしれない。

 

なお、時計的には良馬場と大して変わらなかったようだが、道悪が進行した事で馬場は外差し有利に傾いていたようだ。ラチ沿いを逃げた無敗の2歳チャンピオンが失速した事と関係があるかもしれない。

 

1着:エエヤン

・距離を短縮して成功しているのはフィジカル的なものではなくメンタル的なもの。気性的なマイラー

・マイルでも行きたがる気性は変わらない。序盤にかなり行きたがる。ただ、マイルならスピードだけで圧倒出来ているので基本的には強い。

 

上記がNZT出走時のカルテ。

 

「バケモノ」「本当に大事にした方が良い」と絶賛していたデムーロ騎手が騎乗しないのは驚いた。この馬で本番と言う雰囲気だったのでこの乗り替わりは気になるが、馬には関係ないのであまり考えない。デビュー前から厩舎評価が高く、新馬戦も青葉賞馬スキルヴィング相手に本当に勝てると思っていたらしい。それを証明するように中山マイルで3連勝。素質はもう間違いのないレベル。パワーもあり、マイルならスピードだけで圧倒出来る。勝つときはいつも強い競馬。NZTもそんなレースだった。流れたペースを少し距離を取った4番手の追走。中盤の800m過ぎ辺りから動き出して行き、早めに前を捕まえに動く。脚を長く使ってねじ伏せた内容はかなり強い。外差し優勢の競馬を早め先頭から押し切ったパフォーマンスは秀逸。府中2戦で勝ち上がれなかった馬が中山で覚醒みたいになっているが、府中で勝てなかった要因はコースではなく距離。と言うよりも、気性。距離をこなせるフィジカル面も高いと思うが、今の気性だと距離はマイルぐらいが良い。府中の走りも中山よりはずっとスムーズで、自然とスピードに乗っていく推進力の高い走りが出来ていた。むしろ府中巧者かもしれない。府中マイルこそがベストである可能性はとても高いと思う。ただ、現状はマイルでもまだ行きたがるほどで、前走も随分とハミを噛んで力んでいたようだ。条件戦や前哨戦ならスピードだけで圧倒出来るがGⅠともなるとこれが隙となり、決め手優秀なGⅠ級の末脚に屈することはあり得る。

 

2着:ウンブライル

・スタートが下手でここまでまともに発馬を決めた事が無い。また、全体的にズブく道中は追い通しになる。

・ギアがトップに入るまでしばらくかかるが、エンジンがかかればグングン伸びる。脚力そのものは高い。

クイーンCではようやくスタートが決まり、これまでよりはスムーズに進めていた。追い出してからのズブさは変わらないがレース振りは徐々に良くなってきた。

 

上記がNZT出走時のカルテ。

 

阪神JFクイーンCで末脚不発のレースを続けていたが久しぶりにこの馬らしい良い脚が使えた。追い出してからビュっと加速出来ない点はこれまでと同様だが、スピードに乗ってからの破壊力ある末脚は2戦2勝だった頃に戻ってきた感じ。この末脚を引き出したきっかけは馬具。調教ではチークピーシーズ、レースではブリンカーを付けるなど気を抜かずに走れるように矯正されている。クイーンCで騎乗したルメール騎手の進言によるもので、自分から走りたがらないところがあるので走りに集中させるような馬具を付けた方が良いと厩舎に進めたのだそうだ。調教で付けたチークで効果が確認出来たので、レースではブリンカーと言うことになった。馬具は慣れると効果が薄らぐのでいつまで効果があるかは不明だが2戦目なら効果も持続するだろう。こういう脚を使われるとまた侮れない馬として扱う必要が出て来る。追えば追うほど伸びるタイプなので中山から府中に変わるのは良い材料。前走以上の末脚を引き出す事も出来るだろう。NZTは展開ハマリ、外差し馬場もプラスだったのでこれで勝てなかったというのはマイナスだが、きっかけをつかんだ2走目ならさらに効率的に末脚は使えるようになる。クイーンCで改善が見られたスタートもNZTで発揮されていて、馬群の後ろに取り付いてレースが出来た点も良い。3歳になり徐々にレース振りが良くなっているので、いいムードで本番を迎えることになる。侮れなくなってきた。

 

3着:シャンパンカラー

・全体的な走りは概ね良好。発馬良く序盤から良い位置を取れる。差し、逃げと良い意味で脚質が定まっていない。操縦性も良く、追ってしっかりと伸びる。

・2連勝はいずれも府中のマイル戦。スロー競馬で上がりの競馬しかしていない点が気になる。同時期の同条件重賞サウジRCやアルテミスSと比較すると勝ち時計が1秒ぐらい遅い。地力の高さはまだ測りかねるところがある。

・マイル向きな前進気勢があるので距離延長でどうだろうか?→京成杯は距離が長かったという敗因。

 

上記がNZT出走時のカルテ。

 

2000mの京成杯では距離の壁に負けたが適鞍で巻き返した。勝ったエエヤンと同じ3枠だったので序盤は隣合わせて併走していたが、道中で狭くなりエエヤンに行きたいところを獲られてしまい引いてしまう。これで前との差が開いてしまったのは痛かった。最後は盛り返していたのでスムーズだったら際どかったかもしれない。大型馬なのでこういうところで器用さのあるなしが出てしまう。勝負所もすうーっと上がって来る感じはなかったのでトリッキーな中山コースだとちょっと忙しい。2戦2勝の府中に戻る事はプラスになるだろう。トビが大きいので府中の方がスムーズに回ってこれると思う。中距離の京成杯を度外視するとNZTの様な上がりがかかる展開は初めてだったのでこの展開で結果を出せた事は良かったと思う。ここまで飛び抜けたパフォーマンスを見せた事はないため評価を高めに扱える馬ではないが、この距離なら展開を問わず追い比べに持ち込めるのでGⅠでも大きくは崩れないと思う。NZTでは混戦で良いところを見せたのでもつれるようならこの馬の入着は合って良いように思う。

 

4着:モリアーナ

・先行センスが高く、二の脚も良いのでポジショニングに苦労しない。折り合いに不安は見られないし、追ってからの反応も府中では機敏であった。

クイーンCは良い機動力を見せ、直線で良い末脚で押し上げた。新馬戦の時と同様でやはり府中での走りが良い。

 

上記がNZT出走時のカルテ。

 

中山マイルを14番枠から良く乗ったと思う。スタートは決めたが枠の分だけポジションが取れず中団馬群の後ろぐらいの追走となった。ラスト3Fぐらいから動き出し、大外を捲るように進めてきて一時は勝ち馬に並びかけていた。府中の走りが良い馬なので中山でここまで動けたのは良かったと思う。印象は良くなった。ただ、クイーンCと同じで最後はどうしても甘くなってしまう。馬体を併せた入線だったが最後は2・3着馬に交わされて4着。クイーンCも同じように最後は同じ脚色だったので使える脚は短いのかもしれない。もう少しじっくり溜めるか、位置取りを改善するかしないといけなくなりそう。近2走は中位後位から外めを早めに進出する形を採っていて、その立ち回りも板についてきたが、この乗り方そのものがこの馬の力量を超えているものと思われる。重賞で外からまとめて面倒をみれる程の脚力は無いように思う。インでロスを省き、ソツ無く乗って直線勝負に徹した方が良いように思う。本来は先行センスのある馬なのでそう言う競馬も可能なはずで、直線の長い府中ならそれが出来る。馬群に潜ってラスト2Fぐらいの競馬をしてくれれば結構やれると思うのだが。桜花賞4・5着馬と差の無い競馬をした馬でその時と同じ舞台。この時ぐらいの競馬が出来ればGⅠでも評価を下げれない。

 

5着:ミシシッピテソーロ

・2勝したレースは減速ナシ、加速ラップといずれも前が止まらない展開をねじ伏せている。末脚性能は良い。

・上がりの競馬で切れ味勝負だと末脚は際立たないが、タフで上がりかかる展開ならGⅠでも通用する。

・控える競馬で脚をしっかりと溜めないと良い脚が使えないのかもしれない。

 

上記がNZT出走時のカルテ。

 

5着だったがクイーンC15着からは大きく巻き返した。フェアリーSの時から時計も詰めれているので牡馬相手にこれだけ走れれば悪くない。クイーンCでは大外枠から積極的に運んだこで脚を溜めきれなかったが、今回は11番枠からソツ無く乗れて脚を温存しながらレースを進める事が出来た。最速上がりのウンブライルに0.1秒遅いだけの2位上がりを記録する。やはり脚を溜めた直線勝負ならこのぐらいの脚が使える。また、インを捌きながら来たのでウンブライルよりも吹かし遅れているので脚は余していた印象。スムーズだったら際どかった可能性がある。こちらはGⅠ5着馬でウンブに先着した実績もある。2頭の力差は案外軽微かもしれない。直線までじっとしていられる府中ならもっと良い走りが出来るだろう。ただ、府中のマイル戦はこの馬には鬼門。アルテミスSクイーンCブービーだった。特に上がりの競馬になったアルテミスSではよーいドンの競馬に対応出来ずに負けている。ここまで一度も33秒台の末脚を記録した事が無いように、上がりの速い競馬はこの馬向きではない。ハイペで上がりが掛かった2歳GⅠやNZTの様に上がりがかかる展開が向いている。NHKマイルCは上がりの速いレースばかりではないのでこの馬の末脚でも対応は出来る時もあるが、高速上がりが求められる展開になると厳しくなるだろう。

 

7着:ドルチェモア

・ゲートをポンと出てこれだけで後続に1・2馬身の差をつけられる。これでアドバンテージが取れてしまうので脚もたまるから終いもしっかりと伸びる。

・折り合いも非常に良く、走りに無駄が無いので省エネ運航で道中を回ってこれる。騎手の指示にも従順でGOサインを出してからの反応もとても良い。

・常に完璧な立ち回りで取りこぼしは少なそうな印象。

朝日杯FSはメンバー的にも、展開的にも恵まれていた。無敗のGⅠ馬とは言え、絶対的な存在として春を迎えているとは言えない。

 

上記がNZT出走時のカルテ。

 

馬場は稍重で外差しの傾向を強めていた。好スタートからハナを奪って逃げ切りを図ったが、終始馬場の悪いコースを走っていたことになる。この馬場状況で35.0-57.7秒の逃げはペースが速かったかもしれない。直線で突き放そうにも余力がなかたようで伸びを欠いてしまう。馬場の良い外目に馬を導いたが、勢いのある馬に交わされていくだけで大した抵抗も出来ずに8着に負ける。敗因としては馬場状況、展開などをあげて良いと思う。GⅠ馬が叩き台のレースを負けただけなので良くある話ではある。次は型通りによくなってくるのだと思う。ただ、本来は本番へ直行する予定だった。予定に無い1戦を使って負けただけに扱いは難しいと思う。1度使わないと本番で良い状態に仕上げられないという意図があったなら順調さを欠いていると言う事にもなる。頂上決戦で勝ち負け出来る状況にあるかどうかは慎重に調べた方が良さそう。ただ、朝日杯FSを無敗で勝ったとはいえ、掲示板に乗った上位馬全てが次走で壊滅的に負けている。そのレースで最も恵まれたのが本馬で、圧倒的な能力的担保がある訳ではそもそもない。また、朝日杯FS阪神JFと比較すると中身の薄いレースでGⅠ級の評価はしかねるもの。NZTには阪神JFの負け組が3頭も出走していたが、朝日杯FSの勝ち馬が直接対決でこれら全てに先着されているのは悲しい事実である。朝日杯FS阪神JFより劣っていたこを裏付けてしまった。能力面を高く出来る実績は残していない。ここで評価を上げる事は難しい。完調で出て来たとしても△以上の印は必要無いように思うのだが。

 

このページはここまでです。アーリントンC組など他の馬は▼でまとめておきます。

NHKマイルC(GⅠ)の予想案はこちら▼