競走馬カルテ

2・3歳重賞の出走馬を分析・記録していくブログです。

桜花賞(GⅠ) 出走馬カルテ①

 

こんにちは。

 

コース改修により枠の有利不利がなくなって久しい桜花賞。ですが、今再び外枠不利なレースになりつつあります。2年前からコース変更のスケジュールが変わりました。それまで以前は大阪杯週からBコースに変わっていたのですが、21年より桜花賞週からBコースに変更されるようになりました。その影響がとても顕著にはっきりと現れました。

 

ソダシが勝った21年には1:31.1の勝ち時計が記録され阪神コースレコード&桜花賞のレースレコードが更新されました。スターズオンアースが勝った22年はインコースへのバイアスがさらに強まり、各馬がインに密集する事態に。接触の不利もありましたし、前が止まりにくくなったので短距離馬が2・3着するなどの結果となりました。

 

1~3着馬の枠番にもこの影響が分かりやすく出ています。21年が2枠→8枠→1枠、22年が4枠→3枠→1枠と内枠有利な結果になりました。8枠の1例はサトノレイナスが記録したものですが、出遅れて後方からインを捌いてと言う結果でしたから、やはりインコースの恩恵を受けての好走でした。

 

雨でも降らない限り、この傾向は今年も継続されることでしょう。今年も同様の事態に備えねばなりません。

 

桜花賞は9日(日)に行われます。前日の8日(土)には更新を完了します。今回は前走毎にまとめ、簡単なレース回顧を添えて更新していきます。ページは2枚ぐらいになると思います。1枚目にチューリップ賞組、フィリーズ組を扱い、それ以外は2枚目に更新する事に致します。 

 

予想案は各ページの最下部にある専用ページにまとめてあります。ブログカードを貼っておきますのでそちらをご覧ください。

 

チューリップ賞

 

今年のチューリップ賞は3F通過までは平均的な流れだったが4・5F目でペースが緩んだ事で上がりの競馬となっている。7F目に10.9秒まで加速したかなり極端な上がりの競馬と言って良い。よって、1着~6着までが道中6番手以内を追走していた馬が占めている。前残りのポジションゲームと言って良く、こういうレースはあまり評価が高くならない。それは時計面にも表れていて、16年以降のチューリップ賞は1分33秒中盤ぐらいで当たり前という感じなので今年の1:34.0は遅い部類に入ってしまう。

 

権利を獲った上位3頭はハナクビの大接戦で目に見えた力差はない。強いえて言えば、6番手から勝ち負けの末脚を繰り出した2着コナコーストの末脚が目立ったぐらいか。また、こういう競馬なので後方待機だった実績馬7着キタウイング、15着ドゥーラは力を発揮出来ずに負けたということになる。こちらも力負けではない。特にドゥーラは進路が狭くなる不利があり手綱を引いてしまう不利もあったので余計に負けた格好になっているので注意が必要。

 

1着:モズメイメイ

・3戦全てが0.1秒差のタイム差で決勝点には必ずいる。接戦に強い。

・先行ポジションで自在で立ち回れる馬。先行馬ながら鞭が入るとしっかりとギアが上がる馬でゴール前で一脚使って勝ち負けに加わるタイプ。

・ここまで枠番に恵まれていて常にラチ沿いの絶好位で競馬出来ているため、外枠から運んだ時の立ち回りや終いの反応などが未知数。

 

上記がチューリップ賞出走時のカルテ。

 

序盤の立ち回りは相変わらず上手かったが今回は特にスタートが速かった。ポンと出て半ハロンも経過しないうちに1・2馬身抜けていた。単騎に持ち込みまんまと逃げ切る。先行型の割には瞬発力もあるのでタメ逃げするのが良いのだろう。チューリップ賞でもラスト2F目に10秒台まで加速していて良い切れ味を見せた。このレースでも後続に詰められてこれで4度目の接戦。ギリギリの勝負ばかりなのにこの成績が残るのは凄い。とにかく混戦になって非常に強い。自分でレースを作れるのも強みがあり、レース振りに信頼感がある。GⅠでも大きくは崩れないだろう。残された課題は時計面。前走から0.7秒詰めたが桜花賞ではまだ足りない。時計勝負になった時に同様の末脚、切れ味を発揮出来るかが鍵となる。ただ、2走目の1400m戦で速い流れに対応して、脚を余して負けていることから、克服する可能性はわりとある。逃げてもこれだけ切れていたが、2・3番手で溜めればよりキレる脚も使えるだろう。チューリップ賞の内容はあまり良いものではないのでGⅠで即通用とは言えないのだが、まだ上を目指せそうな感じはある。

 

2着:コナコースト

・行きたがるところがあるので現状はマイルの速いペースで流れに乗せていく方が良さそう。

・若さを残した立ち回り。操縦性も良いとは思えないし、折り合いに集中させる必要がまだある。

・この馬の良い所は末脚をしっかりと使えるところ。追い出したるビュンとくる。

・気性やコントロール性等内面の真価が伴えばそこそこやれる力がありそう。

 

上記がチューリップ賞出走時のカルテ。

 

13番枠から出して行って一端は3番手を取った。外から被せて来たのでそれを嫌って5・6番手まで下げてしまう。が、結果的にこれが悪手になった感はある。前残りのレースであったし、勝ち馬とハナだったことからも引かずに2・3番手をキープしていれば勝ちもあったかもしれない。折り合いに多少問題があるので慎重になってしまったか?それだけに直線の伸びは際立って見えた。直線に入り4・5馬身は離されていたが追い出されてからグイグイ来ている。やはり末脚がとてもしっかりとしている。ある程度のポジションからこれだけの決め手を使ってくれればこの馬も大崩れなく走れる。良い馬である。結果的に脚を余していたので立ち回り次第で本番での逆転は可能。出して行ってから控えるなど鞍上の指示にもちゃんと従えていたし、GOサインを出してからの反応も良く、前走から操縦性は向上していたと思う。ただ、スローの経験しかないのでまだ評価しきれない面もある。GⅠでどの辺の序列になるかはまだ難しい。でも、その末脚は追えば追うほど伸びる感じがあるのでペースの速い前傾戦になったらより威力を発揮しそう。ペースが速くなるGⅠの方が案外やれるかもしれない。

 

3着:ペリファーニア

新馬戦にしては速い流れでレースの内容的には悪くない。中団待機から機動力あるところを見せて圧勝。印象は良い。

・ラスト3Fは最後に0.2秒失速しただけで差し馬に向いた展開でもなかったが、11.5-11.7の速いラップを突き抜けた。脚力も高そうである。

・直線手前から追いまくって先頭に立つスタイルは兄エフフォーリアに似ていた。

 

上記がチューリップ賞出走時のカルテ。

 

かなり粗削りな3着だった。大外枠で出遅れて、そこから一気に3番手まで上がってきた。それで馬も掛かってしまう。並みの馬ならこの時点でアウト。この内容で権利を獲るのだから大したものである。直線を向いた時の手応えは十分だったし、この馬の能力の高さを感じさせる走りだった。終いが甘くなったのは序盤の強引さが影響したのだと思うが、タイム差無しの3着なら勝ちにも等しい。初輸送であったこと、2戦目だったことを考慮すれば上々の評価が出来る。新馬戦ではもう少しマシな競馬が出来ていたので、良枠から発馬を決めればもっとパフォーマンスはあげられると思う。ただ、まだ馬群の中で競馬をした経験がなく、マモれた時にどうなるかなどキャリア不足故の課題は多い。全様はまだ見えない。能力が高い事は分かったが上位に扱うにはリスクも大きい。判断は慎重にしたい。なお、チューリップ賞後は栗東に滞在することなく美浦に戻り、福島県の天栄で調整されている。関東馬チューリップ賞桜花賞のダブル輸送で成功したのは2歳女王のソウルスターリングの3着ぐらい。3歳牝馬に短期間の再輸送は負担が大きくなるので気になる材料となりそう。馬体重の確認は欠かさない方が良い。

 

7着:キタウイング

・前進気勢が弱いのか後方からの競馬が定着している。末脚の確実性は高い。追えば追うほど伸びる馬で使える脚は長く、切れ味もある。

・上手い事先行出来てしまった阪神JFだったが終いは逆にかったるくなってしまった。厩舎ではこれまでのスタイルに戻り末脚勝負に徹する構え。

フェアリーS勝ちはさすがにドハマり。ハマった時の破壊力は一目置くが、展開の恩恵がないと厳しくなる面がはっきりとしてしまった。もう余程の事が無い限り△以上の印は回せない。

 

上記がチューリップ賞出走時のカルテ。

 

この馬にしては珍しくスタートが良かった。そこからいつものように馬なりでポジショが下がるのだが、ペースが緩かったことで最後方まで下がる事はなく、中団後ろぐらいの位置取りでレースが出来た。このポジションからでも脚は使えた事は収穫だったと思う。1枠からインを捌いて末脚を引き出す事は出来た。しかし、上がりの競馬だったので前の馬は止まらない。フェアリーSの様に差しが決まることはなかった。追込み馬なので展開の助けが無ければこんなものだろう。これは仕方ない。阪神JFで先行して失敗した事から、現状のスタイルに拘りを持っている。脚質を変えるような事は桜花賞でも考えられない。展開待ちの1頭。チューリップ賞の様な展開にはなりにくいレースなので、桜花賞なら出番が合っても良いかもしれない。暮れの阪神JFからまとまった休みもなくコンスタントに使われているが、これは使っていく方が調整がしやすいという厩舎の判断なので気にする必要はない。チューリップ賞も叩き台の1戦で調整の一環。前走以上の出走となるだろう。なお、阪神JF時もそうだったようにこの馬は早い段階から栗東入りして輸送の負担を減らしている。チューリップ賞も3週前には栗東に入り、レース後も滞在している。輸送の不安がない関東馬である。

 

15着:ドゥーラ

新馬戦から時計を3秒も縮めた未勝利は勝ち時計が1:49.1。ジオグリフが勝った昨年の札幌2歳と全くの同タイム。タイトな展開を2番手から上がり最速で突き抜けた内容はとても濃い。

・余裕たっぷりに勝ってしまった札幌2歳S。追い出しを遅らせていたにもかかわらず、4番手から最速上がりを繰り出した。確実に詰めてくる末脚は信頼感がある。

・出遅れた阪神JFは痛恨。2着と0.3秒差の6着は絶望的な結果ではない。

阪神JFでも末脚は最速化した。爪痕は残せたと思う。これで4戦全戦で最速上がりを記録したことになる。末脚の発動率は極めて高い。

 

上記がチューリップ賞出走時のカルテ。

 

チューリップ賞は下から3番目の15着。阪神JFでは大きく出遅れたが今回は良いスタートを切れた。が、そのポジションをキープすることなく馬まかせの追走で徐々に下がり11番手の後方待機となる。運び方としてはキタウイングと同じだった。馬を急かすことなくリズム重視の追走は賞金持ちのトライアル走で勝ちに行く姿勢が感じられなかった。ペースが遅い流れでこのポジションと言う事は流れが速くなる桜花賞だと阪神JFの様に後方追走をする事になりそう。マイルの流れはこの馬のリズムではないのではないか?また、上がりの競馬にも対応出出来ず、速い末脚を引き出すことも出来なかった。それまで全戦で最速上がりを記録してきたが、ここにきて末脚の優位性が落ちた。前が壁で進路を失くす不利があったので15着と言う結果は度外視で良いが、マイル向きな馬ではない事ははっきりとしたと思う。阪神JFの様に上がりのかかる展開なら出番はやって来るだろうが、それでも2・3着がせいぜいで勝つのは難しいだろう。この距離でリバティアイランドを逆転する可能性は見いだせない。良馬場だとキレ負け必定という感じ。道悪で消耗戦にでもならないと好機は訪れないと思う。操縦性は高く、力もあるが桜花賞では適性でかなり劣る感じになってきた。距離はもっと合った方が良いタイプとの厩舎評からも桜花賞オークスへの繋ぎのレースとなりそうだ。

 

フィリーズrv

 

特別外差し馬場と言う事はなかったし、前日はイン前有利な結果も続いた。が、今年はイン勢が壊滅して、外差し決着の珍しい結果となっている。その原因はこのレースらしくない縦長の隊列になった事が挙げられる。レース実況でも驚いていたようにばらけたスタートで出遅れた馬が多く、先行争いに加わる馬が少なくなった。控える馬も多かったので例年のように馬群が密集することがなく、各馬のポジショニングが早々に落ち着いてしまった。その為に隊列が長くなってしまい、外を回る不利がこれでなくなった。勝負所のロスも軽減され、外からマクりやすくなっていた。こういう隊列だと脚を長く使えるので末脚をフルに使えた馬が外から台頭出来た。そう言う意味では力のある馬が力を発揮しやすいレースだったと言える。

 

また、ラストが12.0-11.8-12.0と失速率が低い流れなので差しが決まりにくい展開であったのだから、上位3頭の脚力は総じて高い評価が必要になる。インでセコく立ち回る組が結果になりやすいレースだが、脚力勝負の結果となった今年のフィリーズrvは例年と一味違う。

 

1着:シングザットソング

・全戦で出遅れているが、その全戦で最速上がりを記録している残念な馬。3戦全てで33秒台はなかなかの末脚。

・レース上がりよりかなり速い脚を使えているので脚力そのものは高いのだと思われる。

・狭い所にも躊躇なく突っ込んで行ける根性があるので進路があればどこからでもやって来そう。

 

上記がフィリーズrv出走時のカルテ。

 

今まで必ず出遅れていた馬が一番にゲートを出た。ここまで完璧に改善されるとは思わなかった。勝因はまさにこれに尽きる。最後方のレースばかりしていたので、今回のように好位で上手に立ち回れるとも思えなかった。出ればちゃんと走れるレースセンスが判明したのも明るい材料となる。ハナにも行けそうなところから、6番手に控えた時の動きもスムーズで鞍上の指示にちゃんと従えていたのも良かった。2走目、3走目では出遅れた上に馬鹿づいていたので、ここまで従順にレースが出来たのは実に大きい進化だ。末脚性能だけは戦前から高い評価が出来たが、ハイペースを前付けした事で末脚の威力はかなり落ちた。2・3着馬には冷や冷やするところまで詰められてしまう。が、その2・3着馬は展開を味方にしたクチで、地力で勝負して完全に抜け出していた走りの評価はむしろ高い。テン、中、終い全てが良いレースだった。本当に収穫大のレース。番組の都合や、権利が獲りやすいなどの事情から1400mのフィリーズrvを使ったが、本来の適性はマイル以上と言うタイプ。桜花賞への条件変わりはマイナスにはならないし、外回りならこの馬の末脚はより発揮される。プラス材料しかない。以下は厩舎談だが、エルフィンSではチューリップ賞で権利を獲ったコナコーストとクビ差の接戦。調教師的には出遅れが無ければウチのが勝っていたという評価。これからするとチューリップ賞組とも差のない評価が必要となってくる。今年のフィリーズrv馬は例年と違う扱いが必要になりそうだ。

 

2着:ムーンプローブ

・発馬が安定した近2走は楽に先行ポジションを確保して高いレースセンスを発揮している。

・レースが加速する勝負所でも持ったままでスムーズに上がってこれる。直線に入る頃にはいつでも抜け出せるような体制を確実に取れていて立ち回りはとても上手い。

・反面、追ってからの伸び脚は物足りなさを感じる。ゴール前では詰められてしまうので辛勝の連続。

・機動力のある走りをするので内回り条件は最適。マイルでは終いの伸びが物足りなかったので、末脚的にも外回りよりも良い。

 

上記がフィリーズrv出走時のカルテ。

 

阪神マイル2勝の成績を残していたが、気性を考慮して1400mに転戦した。マイルで先行していた馬が中団で折り合えていたことからも距離短縮がプラスになったのは明白。控える競馬でそれまでに見せた事もない末脚を引き出せたのも良かった。失速率の低いラストで良く差して来たと思う。これまでは早めに行って凌ぐ競馬をしていたが脚質に幅が出た事は本番を前にして良い材料である。ただ、そうは行ってもフィリーズrvの上がりは2勝したマイル戦の上がりよりもまだ遅い。展開の恩恵が合って末脚は際立ったが、マイル戦で上位上がりを記録出来るような根拠はまだない。フィリーズrvで3位上がりを記録出来たのは相手関係によるもの。相手が強化された時に末脚の優位性をどれだけ維持できるかが鍵だがちょっと厳しい気がする。気性的なモノを考慮して1400mを走った馬だけにマイルに戻るのも歓迎とは言えない。2勝している距離なのでフィジカル的には問題ないが、この距離でフィリーズrvの様なレースが出来るだろうか?レース内容が良かっただけに本質的な距離適性がよりはっきりしてしまった様に思う。一応、折り合い次第という評価に留めようと思うが、桜花賞のハードルは低くなさそう。

 

 

3着:ジューンオレンジ

・5戦中3戦で出遅れていて、それで負けているようなところがある。その為に、キャリアの割に能力を測り切れない。

・1200mと1400mではレース運びに違いがあり、どちらかと言えば1200mの方が走りが良い。いずれにしても短距離馬と言うことで良いのではないかと思う。

 

上記がフィリーズrv出走時のカルテ。

 

この馬も出遅れ癖のある馬だが、フィリーズrvでも結構大きく出遅れてしまう。よく3着の権利が獲れたものだ。レースについて行けなかった馬が1頭いたがこれを除けば、直線入り口は最後方の1線にいた。それをクビクビの僅差に持ち込んだ末脚は魅力的に映る。差し馬向きの展開だったとはいえ、ここまでの脚が使えるとは思わなかったので正直驚いた。上方修正が必要になりそう。また、1200mの走りが良かっただけに1400mでこれだけの競馬が出来たのも見誤った。見ため以上に強い馬なのかもしれない。ここまでの競馬を見ると、出遅れてもそうでなくても直線に向くまでにはしっかりと脚を溜めて最終コーナーを力強く回ってくる。フィリーズrvでは進路を探す余裕もあったほど。末脚だけはしっかりと繰り出せるので展開がハマればその末脚は際立つ。依然として距離適性がはっきりとしないのだが、脚が溜る馬なので距離は融通が利くのかもしれない。ただ、やはり地力で勝ちに動けるタイプではないので高い評価は出来ない。出遅れて差しが決まるほどGⅠのメンバーは弱くないし、そこまで圧倒的な脚を披露してきた訳でもない。フィリーズrvの走りは良かったが客観的な根拠がたくさんあるとは言えない。GⅠに交じると相対的な評価はやはり下の方になってしまいそう。

 

6着:ブトンドール

・洋芝の道悪しか経験がなく、中央場所の良馬場に課題があったが重賞で上がり最速を記録する末脚を繰り出した。時計の速い決着にも対応可能な下地が出来た。

函館2歳Sから待機策を採るようになり板についてきた。完全に末脚だけで勝負できる馬になっている。ファンタージSの末脚は1頭だけ飛び抜けたもので破壊力があった。

・ハイペースだった阪神JFでは脚が溜らなかった。距離適性の短い馬には厳しい展開だった。距離適性がシビアに出るタイプであるようだ。

 

上記がフィリーズrv出走時のカルテ。

 

フィリーズrvは1番人気を裏切る6着。敗因はインを狙い過ぎてしまったこと。外に切り替えようとしていたが上手に進路を取れずに追い出せない。最後は伸びていたが脚を余した入線。例年のフィリーズrvならイン突きが決まるので良い手ではあったが、今年は外を周る事が不利にならなかった展開。結果的にブン回しを決め込めばよかった。そうすれば勝ち負けに加われていただろう。乗り方を間違えてしまった。以上の事から力負けでは無いので見直せる。が、阪神JFで距離適性に限界を感じていた1頭。フィリーズrvに良くいる本番よりもここと言う使い方だった。既に本質的にスプリンターと言う評価が定まっている。フィリーズrvの結果次第で短距離に行くか、桜花賞を行くかと言う話だったのでこちらに出て来るとは思わなかった。上述したように不本意なレース内容だったのでこちらに舵を切ったのかもしれない。いずれにしても、一勝負を終えたあとであり、適性から外れるGⅠで強気になれる状況ではない。フィリーズrvでイン突きが失敗した跡なので本来の大外強襲スタイルに戻してくる可能性も高い。距離適性の無い馬にそれをやられたところで脅威になる事もはないだろう。今回も噛み合えないのではないか?

 

桜花賞(GⅠ)の予想案はこちら▼