競走馬カルテ

2・3歳重賞の出走馬を分析・記録していくブログです。

弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ) 出走馬カルテ

 

こんにちは。

 

名称が弥生賞ディープインパクト記念に変わってから4年目になります。当初は弥生賞の名前を軽んじるん感じがして嫌だったんですけど、今はもうなんとも思わなくなりました。むしろ「ディープインパクト記念」と言われた方がピンとくるようになってきました。なんでだろう?

 

さて、弥生賞DI記念は同じ条件で行われている暮れの2歳GⅠホープフルS(以下、HFSと呼称)出走馬の活躍が目立っています。HFSがGⅠに昇格されて以降は毎年馬券に絡みデータもはっきりと変化してきました。

 

18年3着ジャンダルム(HFS3着)
19年3着ブレイキングドーン(HFS5着)
20年2着ワーケア(HFS3着)
20年3着オーソリティ(HFS5着)
21年1着タイトルホルダー(HFS5着)
21年3着ダノンザキッド(HFS1着)
22年3着ボーンディスウェイ(HFS気5着)

 

見た感じHFSで掲示板確保していることが必要条件のようですね。GⅠ昇格以降の全体成績も【1・1・5・4】と言う成績で複勝率なら6割以上のハイアベレージです。3着馬が多いのが気にならないでもありませんが、HFS組中心で予想を組み立てるのがいいみたいです。今年は過去最多の4頭が出走(2頭回避)。そのうちHFSで掲示板に載っていたのは3頭(2頭回避)でどの馬にもチャンスがありそうです。HFS5着馬が4頭も馬券になっていますから、1番人気で5着だったミッキーカプチーノとかいいんじゃないですか?

 

と、ここまで書いていて申し訳ないのですが、数日前に3着キングズレインが回避して、5着ミッキーカプチーノも登録に名前がありませんでした。1週前にはページをUPしたいと準備してほぼ仕上がっていたため、今から修正する気にならなかったのでこのまま公開させて頂きます。文章の前半部分はあまり意味がなくなってしまったので来年以降の参考にして下さい。

 

弥生賞DI記念は5日(日)に行われます。前日の4日(土)には更新を完了します。なお、今回はHFS出走馬の出走が多いので、簡単な回顧を添えてこれらの馬を優先的に更新しておきます。

 

予想案はページの最下部にある専用ページにまとめてあります。ブログカードを貼っておきますのでそちらをご覧ください。

 

ホープフルS(GⅠ)

 

<レース回顧>

 

勝ち時計の2:01.5は18年サートゥルナーリアより0.1秒速く、19年コントレイルより0.1秒遅いもの。このレースはこのゾーンでの決着がほとんどで、GⅠ昇格前年の16年レイデオロも近い時計で走っている。この時期の時計としては至って標準的なものである。人気薄がワンツーしたためにレースレベルに疑問符をつける風潮があるがレースの中身は例年並みである。1・2着馬は2番手の馬と逃げ馬での前残りの決着。1000m通過61.5秒なので遅いは遅いがこのペースも過去と比べて極端に遅いものではない。このペースでも例年並みの時計を記録出来たという事はそれだけ後半1000mが速くなったということ。レースは後傾持続戦の様相で最後はスピードの持続性能が問われていたと見るべき。展開利があった3番手追走ミッキーカプチーノ(1番人気)が脱落しているように、持続性の強い馬でないと残れなかったということなのだと思う。弱い馬がうっかり勝ってしまったという見方は少々危険かもしれない。逃げ粘って2着好走のトップナイフにはやはり一応の評価をしておくべきと思う。

 

トップナイフ(2着)

・レースを使く度にスタートや行きっぷりが良化している。

・ラストに加速するギアは無い感じ。ワンペースの競馬を常にしている。ただ、加速はしないが、減速もない(止まらない)。

・緩急の有るレースよりも、タイトな持続戦で良さが出るタイプと見ていい。

 

上記がHFS出走のカルテ。

 

ホープフルSは逃げてハナ差の2着。4角では勝ち馬に並ばれ前に出られていたが差し返し一旦は1馬身程前に出た。が、差し返し返しされてしまいゴール前でまた交わされてしまった。追い負けの形になってしまったが敗因は騎手の年齢差だと思う。脂の乗っている30代の外国人騎手とキャリア35年以上の50代騎手とがあれだけ追いあえば腕力に差が出るので仕方ない。馬は勝ちに等しい。ただ、横山典騎手もこの馬の長所を良く引き出していた。ギアチェンジが無く瞬発力は弱いが、持続力の高さにはウリがある。この馬の良さを引き出すには最高の乗り方だったと思う。自ら主導権を握り、最高の形に導いた騎手の功績は大きい。馬自身の完成度も上がって来ており、レース中の欠点がなくなりつつある。逃げ、先行、差しと自在性があり、操縦性も高くなった。今ではトリックスターの思いのままに動く。再度同条件だし適性面も疑いの余地がない。普通に好走するだろう。ただし、それ以前に本馬の勝負度合が鍵になる。GⅠ・Ⅲを2着の馬で賞金は足りている。ここでメイチと言う事はなさそう。管理する昆厩舎も使いながら馬を作る厩舎。本馬自体が前走が7走目でそれで良くなっていたところがある。いきなり勝ちに来るとは考えづらいし、そういう風には仕上げないと思う。印はいるが、陣営の行動様式からすると狙うのは次の方が良い。ここで下手な競馬をしてもらい、ホープフルSはやっぱりフロックだったねってなって、皐月賞で人気を落とすのが望ましい。なんて思ったりする。

 

グリューネグリーン(11着)

新馬戦は上がりの競馬を好走し、未勝利戦は上がりがかかる展開を押し切った。どんなパターンでも好走に持ち込めるのは競馬センスが高さ。

・立ち回りや折り合いなど特に問題点も無く、終いにしっかりと反応出来る。

 

上記がHFS出走のカルテ。

 

ホープフルS11着。良いスタートを切ったが今度は逃げずに周りの出方を見ながらポジションを選んでいた。ただ、多頭数でごちゃつき、スタンド前でモマれてしまった。ここで少し引いてしまったので流れに乗り切れなかった感じがする。先行集団を前にした6番手を追走していたが、インを取れなかったので脚が溜らなかった感じ。レースが動いた勝負所の手応えも良くなく直線で失速。ちょっと厳しいレースになってしまった。本来はもう少しやれる馬だと思うのでスムーズな競馬が出来た時には巻き返して来てもよさそうだが。ただ、その程度のことで負けるの?と言うところもあるので同情の余地はそんなにない。GⅠで相手関係が厳しくなった分だけ着が下がったとも言える。このレースを見る限りは力負け。また、2000mも少し長いかもしれない。京都2歳Sもギリギリ抑え込んだものだし、2・3着馬に不利が合ったので勝てたという見方はしておいた方が良い。2000mを克服したとは言い切れない。条件戦レベルならこの距離でもいけるのだろうが、クラシック路線を走るなら楽ではないと思う。1800mのスプリングSだったら評価のしようはあるが、ホープフルSがバテて止まっているだけに同条件の弥生賞DI記念で評価を上げる事は難しい。スムーズに立ち回り、自分の競馬が出来た時になんとか残り目の可能性が生まれるぐらいではないか?

 

アームブランシュ

 

スタート自体もあまり良くないのだが序盤から後方で待機する競馬を続けている。前進気勢が弱いのか、鞍上がそうしているのかは分からないが控えて溜めての直線勝負に徹している。ただ、それで繰り出す末脚は並。未勝利勝ちした2戦目までは上位の上がりを使えていたが、クラスが上がった事で末脚の優位性がなくなっている。控えている分最後は伸びて来るがそれも他馬と同じ脚色で態勢を覆せるほどの豪脚はない。この脚力でこのスタイルの競馬は厳しい。前走は中山2000mの葉牡丹賞だったが3~4角の動きも目立つものではなくこの区間で位置取りを上げて行く事が出来なかった。自在性もなく、機動力も弱いとなると条件的にも推しづらい。よほどドハマりしないと入着はないだろう。また、この葉牡丹賞は1:59.1だったがこの馬には時計が速すぎたようでついて行けない感じもあった。持ち時計の無い馬なので速さが求められるとさらに微妙になってきそう。

 

グランヴィノス【回避】

・2歳の阪神内回り条件で33.8秒はなかなか出せない上がり。この条件で切れ味を発揮して勝ち上がったのは評価が高い。馬場が稍重でその価値はさらに高まる。

・瞬時に凄い脚を繰り出せる訳ではなく、直線でかなり強引に押しまくってようやくエンジン全開だったという感じ。ギアチェンジは遅い。

・それ以外に気になる材料はなく概ね良好。ゲートも、立ち回りも、気性も新馬戦では問題が無かった。

 

上記が京都2歳S出走時のカルテ。

 

ヴィルシーナ、シュバルグラン、ヴィブロスの下になる。関係者曰く、これが一族の最高傑作という評価。大きな期待がかけられている。京都2歳Sを勝っても2歳GⅠなんか使わないとか、賞金加算をして弥生賞からクラシック制覇を目指すとかレース前からとにかく威勢が良かった。が、その京都2歳Sでは掲示板にも乗れなかった。このレースは4角以降に2重、3重の接触事故があって不利を被った馬は多かったが、この馬は一切影響を受けずに回って来れた数少ない馬。それだけに結果は重く受け止めなければならない。最後の末脚が逃げて勝ったグリューネグリーンと同じ上がりだったのも情けない。全然脚が使えなかったので期待外れもいいところ。レース振りに問題点は無く、ただ追って伸びなかっただけ。これでは普通の馬という印象しか残らなかった。強いて敗因を上げれば、発馬後にゴチャついてポジションが下がってしまい好位が取れなかったことが影響したと言えるかも。その為にインに潜れなかった。馬場がBコースに変わっていたのでイン前優勢の状況。ポジションを取れなかった事が響いた感じはる。馬場の恩恵を受ける事が出来なかった。ただ、それだけでこれほど負けるか?という内容でもあるので見直せる余地は小さい。新馬戦の内容は良かったし、関係者の期待からも強いは強いのだろう。ただ、現状では状況に左右されてしまう。問答無用に強い訳ではない。見限る必要はないと思うが、条件・状況・相手関係などを考慮して評価を前後させた方がよさそう。

 

ゴッドファーザー

 

宝塚記念の同日に行われた阪神1800m戦でデビューして3着。先着された2頭は既に2勝馬で、4着以下には後の2歳GⅠ馬が2頭もいたハイレベル戦。それで3着は素質の高さを感じさせる。この時期の新馬戦なのでペースはスローで上がりの競馬。ラスト2F目に10.8秒が出るような瞬発力勝負。3番手から押し切りにかかったが決め手のある馬に先着された格好。こういう競馬に弱点があるという事かもしれない。中1週で使った福島1800m戦を逃げ切りしたのも瞬発力勝負を避けるためだったのかもしれない。早めの競馬で押し切った。1000mを60.8のペースで行っていてこの時期の2歳戦ではペースは速い方。内容は悪くない。勝ち時計は平凡なのだがこれは後半追わずに馬なりで勝ってしまったから。追っていれば時計はもっと詰められていたと思う。普通に強い内容であった。なお、10馬身差で勝った事で注目を集めそうだがこれは相手が弱すぎただけ。このレースの最下位馬が先週(中山記念週)にようやくダートで勝ち上がったが、その他の馬は5~10戦を消化して未だ未勝利。低レベルなメンバーだった。実際、本馬のペースについて来れたのは2頭だけで直線に入る頃にはほとんどが脱落していた。本馬が馬なりだったのも追う必要が無かったから。よって、10馬身差のインパクトは気にしなくても良い材料。だからと言って、この馬の軽視も禁物。この馬自身は標準的な時計で走れているので一定の評価はしておいた方が良い。新馬戦の相手関係も含めて評価すると可能性のある1頭になると思う。問題は8ケ月振りのレースであることと、その間の成長がどんなものか?ということ。さすがに正当な評価は難しい。無印で良い馬とは思えないがどうだろうか?

 

セッション

 

スタートが上手でゲートが開いてポンと飛び出せる。新馬戦では松山騎手が控えてしまったので取りこぼしたが、2走目から騎乗している坂井瑠騎手はそのまま先行してこの馬の良さを十分に引き出していた。2走目の未勝利は逃げて後続を疲弊させるようなペースで押し切っている。3走目の若駒Sでも2番手で流れに乗って直線では一旦は抜け出していた。若駒Sでは逃げきり勝ちした2走目より3秒近くペースが遅かったのだが2番手に控えてピッタリと折り合えていた。どんなペースでもスムーズに運べるのは印象が良く、コントロール性が高くいように思う。ただ、ペースが遅かったために若駒Sでは決め手勝負が誘発されてしまい決め脚のある馬にやられてしまった。新馬戦でもそう言う負け方をしているので、溜めて決め手を引き出す競馬よりは早めに踏んで脚を使い切る競馬の方が良いように思う。それで勝てるかと言えるほど相手は弱くないのだが、決め手勝負付に付き合っても良い所はないと思う。直線の短い中山なら先手必勝の競馬の方が可能性がありそう。そう言う競馬をしてくれるなら印を回すのは吝かではない。

 

タスティエーラ

・先行しながら差し馬並みの末脚を使う。タイプとしてはエフフォーリアにかなり近い。

新馬戦のパフォーマンスはとても高いがムーア騎手が馬を動かし過ぎた印象で、騎手が変われば新馬戦の様な圧倒的な走りは出来ないかもしれない

 

上記が共同通信杯出走時のカルテ。

 

4着だった共同通信杯は府中1800mで新馬勝ちした条件と同じ。走破時計は新馬の勝ち時計と全く同じ。力を出し切ってたとも取れるし、時計を詰めるなどの上積みが見られなかったとも取れる。ただ、時計的な上積み要素はなかったがレース振りには変化はあった。発馬からポジションが定まるまでの序盤の立ち回りが良くなっている。一番良いスタートを決めて、行きたい馬に行かせ、5番手まで位置を下げている。控える競馬で走れた点は今後を考えると良いと思う。ソフトな乗り方でハード騎乗だった新馬戦と同じ時計を記録出来たのだから、目に見えない上積みはあったと考えて良いと思う。今年の共同通信杯は速すぎず、遅すぎずの丁度良い流れから上がりの競馬になっている。持続力と瞬発力のバランスがとれた内容が良いレースだった。走破時計もかなり良い方。このレースで4着なら評価を低くする必要は無い。直線で追い出してからもたついたように見えるが、加速していた区間で他馬の脚も速いため差しにくいところで仕方ない。これでも3位上がりは使っていた。負けて強しとは言わないが、2走目の内容としては悪くなかった。ただ、出遅れからハナを奪ってチグハグな競馬をした2着馬や、進路取りをミスった3着馬など力を出し切れなかった馬に競り負けたのは事実として重い。スムーズな立ち回りで力を出し切った結果だった事を踏まえると、この馬より強い馬が何頭もいる事が判明したとことになる。番付的な評価は高くならないので試金石はまだ続く。

 

フォトンブルー

 

8月に札幌1800mを新馬勝ち。ペースや時計は遅いが新馬戦なので大目に見れる。強烈な印象を残した訳ではないが悪目立ちするような点もなく、この時点では普通の馬ではあるなと思った。しかし、11月に復帰して阪神2000m戦の条件特別を2戦するのだが負け方がひどい。まず、急にゲートを出なくなってしまった。発馬の段階で2・3馬身は遅れている。そのまま最後方を追走して直線では全く伸びないという競馬。見た目の印象になってしまうのだが、脚が無いと言うよりは馬が走るのを止めてしまっている感じ。騎手が追っても叩いても馬は無反応である。どうしてそうなったかは知らないが、これでは重賞処の話ではない。もう競走馬として致命的。今回は3ケ月近い間隔があるので馬にヤル気が戻っていれば良いのだが。その点は確認しておきたい。ただ、唯一まともに走った新馬戦の内容も強調出来るものは無かったから推せる材料がない。かもしれない話しか出来ないので評価は保留にしておきたい。

 

ヨリマル

 

2000mにこだわった使われ方をして3戦目で勝ち上がった。時計を詰めながら初勝利を上げた。段々と良くなっているが走りがバラバラしている感じで追い出してスピードに乗り切れない感じがある。全体的にまだ動ききれていない。スタートだけは良く、前走は逃げ切り勝ち。前めのポジショニングは安定的。標準的な時計は記録出来るようになっているので自己条件ならそこそこ走れそうな感じはあるが、重賞レベルの迫力は感じない。スピードがある、瞬発力がある、持続性は高いなど強調出来るようなポイントは3戦の内容にはないので推せる材料は見受けられない。勝ち上がった前走も相手に恵まれていた感もある。現状は流れに乗って力を出し切るのが精一杯と言うところで地力での勝ち負けは望めないと思う。なお、本馬は20年に繁殖を引退したテイエムオーシャンの最後の子。二冠牝馬だった母にこれと言った活躍馬はなく、重賞勝ち馬は出なかった。せめて本馬がクラシックに乗ってくれると良いのだが・・・

 

レヴォルタード

 

秋の府中で2戦して1800mで2着、2000mで1着。2戦とも走破時計が優秀で2歳馬がこれだけ走れれば能力は高い。2戦ともスピードの持続性能が問われたレースで力のない馬は脱落するような展開。この展開を後続に差を大きくして走れた事からも未勝利では力が何枚も上と言う感じ。特に勝ち上がった前走がハイパフォーマンス。2番手の競馬だったが3番手以下は大きく離れていて逃げ馬と一緒に大逃げしたような競馬。ペースは当然ハイペース。逃げ馬は大きく失速したが、こちらは失速することなく駆け2着に3馬身差をつけている。持続性能がかなり高いし、心臓面がとてもタフ。ポテンシャル的には重賞でも期待は持てる。ただ、気性的な問題はあるかもしれない。大逃げペースのハイペを2番手で行きながらそれでもまだ行きたがっていた。もともと首の高い走法だが、前走ではその首が直角になるまで押さえらていた。2走目で馬にスイッチが入ってしまっている感じ。この調子だとコーナー4つでペースが落ち着いてしまう中山2000mは御し難いかもしれない。3ケ月振りのレースになるので精神面がリセットされているのが望ましい。当日のパドックは見た方が良いと思う。

 

ワンダイレクト

 

キレッキレだったワントゥワンの初子。本馬も追い出されると一瞬で加速していて母譲りのキレ味に魅力がある。新馬勝ちの後、若駒Sで2着と言う成績。この2戦はどちらも中京2000mだった。また、この2戦とも1枠1番だった。そして、この2戦ともラチ沿いを立ち回り、直線中ほどで追い出して決め手勝負で勝ち負けの競馬。同じ立ち回りを2度続けたが、使った上がりも34.0、34.1とほとんど変わりがない。ペースは初戦が63.7秒通過の2:02.5、若駒Sが63.4通過の2:02.9。時計面もほとんど変わりがなく、むしろ2戦目の方が数字的パフォーマンスは落ちている。いろいろなものに共通点がある2戦。同一のレースを2戦して、2戦目に上積み、変わり身が無かっただという点で印象は良くならない。2戦目に折り合いを欠いていたのでその影響かと思うが、良い変化とは言えない。また、この2戦の内容はあまり評価出来るものがない。スローの競馬を瞬発力で好走したに過ぎないので強調出来るものが見当たらない。現状使っている脚も瞬間的なものでどれだけ長く脚を使えるのかが見えていない。キレ味以外に凄いと言えるものがないのが現状だが、このペースでキレたと言われてもそれで凄いという事にはならない。違う流れのレースでどのようなレースをするのかを見てみないとはっきりとした事はまだ言えない。でも、弥生賞DI記念を走るにはこの程度でも目途が立ってしまう。距離ロスなく立ち回り、一瞬の脚で抜け出すという競馬は中山2000mには向いているし、権利獲りがかかるトライアル競走だとスローになりやすく、2分2~3秒台の決着になる事もある。この馬の時計でも十分足りてしまうこともありうる。現状のパフォーマンスは物足りない感もあるが、今回に限ればないとは言えない。

 

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