競走馬カルテ

2・3歳重賞の出走馬を分析・記録していくブログです。

京都2歳ステークス(GⅢ) 出走馬カルテ

 

こんにちは。

 

京都2歳Sは2000mの中距離戦。2歳重賞ではホープフルSとこのレースだけでこの時期に行われる数少ない中距離重賞です。それだけにGⅠホープフルSとの関連性がすぐ頭に浮かびますが現状そう言う結果にはなっていません。GⅠ昇格初年に京都2歳Sで2着だったタイムフライヤー(17年)が優勝しただけで以降の馬券実績はありません。それ以前に京都2歳S組がホープフルSに出走すること自体が少なく、GⅠ昇格以降の5年でわずか6頭だけにとどまります。出走ゼロと言う年もあったほどで京都2歳Sの勝ち馬に至っては出走した馬は1頭もいません。今のところほぼ無関係と言って良いのが実情です。どうしてこうなるの?って思います。

 

考えられる事はいろいろとありますが、GⅠを狙えるようなノーザンF産駒はだいたい府中の2歳重賞を使うのが定番なので強い馬がこのレースに集まらないというのも理由の1つに上げられると思います。結果、このレースが隙間重賞みたいになっていると言えるでしょう。今年もノーザン系クラブの馬が1頭出走しているだけでクラシックを狙えるような大物が不在の様な気がします。

 

強敵不在、主役不在が理由になったのか、今年は阪神2000mのゲート枠16頭分が登録段階で埋まりました。9・9・9・9・10頭とずっと少頭数で行われて来たレースでしたが今年はフルゲートの多頭数となりそうです。鬼の居ぬ間の重賞勝ちを目論んだ陣営が多かったのでしょう。先に繋がらないレースならこういう陣営の勝負気配は無視できません。ここは情報戦となります。

 

京都2歳Sは26日(土)に行われますので前日の25日(金)に更新を完了します。

 

アイルシャイン

 

阪神1800mを新馬勝ち。スタートで出負け。4コーナーで2着馬(制裁対象)の斜行の煽りを受けて進路が狭くなる。新馬戦は不利だらけ。直線を向いた時は前とかなり離された後方で直線だけで差し切った。坂を上る時の末脚は迫力があり力強い走り。2歳の1800m戦にしてはペースが速かったので3着以下が失速気味ではあったが2着馬は伸びていたのでこれをねじ伏せた内容は良く、展開のハマりはない。不利だらけのレースで良くこれだけ脚が残っていたと思う。精神面の強い馬なのだろう。出遅れて内々追走していた走りもスムーズだったし、折り合いもついていてた。外回りコースを直線だけで決めた内容だが走りは器用で内回りでも器用に流れに乗れるだろう。時計面も標準級で目立った問題点はない。スムーズに乗れた時にどれだけパフォーマンスが上がるのか注目。

 

アレクサ

 

札幌ダ1700mでデビューして4着し、次走の中山ダ1800mで未勝利勝ち。新馬戦は4着と言っても少頭数で後ろから数えた方が早い着順。勝ち馬からは2.1秒も離されていた。スタートからついて行く事が出来ず最後方。勝負所の加速にも対応出来ずに一杯々々。見るからに動けていないので仕上げ不十分なレースだったのだろう。2戦目で変わり身を見せる。スタートを決めて先行。逃げ馬と体を併せた雁行2番手。逃げ馬に圧をかけてレースの流れを支配していた感じ。競馬振りは格段の進化を示した。ただ、良馬場で1:56.1はかなり遅い。63.7秒の超スローなのに後半に1.6秒も失速する前傾戦になっているのは情けない。ラストは13秒台連発の失速ラップ。先行して力を出し切った馬だけにこの内容はダメと思う。また、手応えばっちりだったのに逃げ馬をなかなか交わせていないので脚が残っていたようにも見えない。追ってどうにかなる馬ではなさそう。砂芝以前に競走馬としての限界点は早そうに思う。条件戦でも苦戦するのではないか?

 

ヴェルテンベルク

 

8月に小倉でデビューして2戦して2着、1着。2戦とも上がりは最速で脚力上位の走りを見せている。ただ、気になる点は結構多い。まず、スタートがもっさりしていて発馬は良くない。二の脚でポジション調整出来るので立ち回りは上手いがフルゲートで同じ競馬が出来る保証はない。この点は不安材料になりそう。また、勝負所ですぅーと動けるような感じはなく、現状は機動力も少々弱い。力がつききっていない感じで動ききれていないように思う。また、勝ち上がった未勝利戦では直線で大きく外にヨレていてしっかりとしていない。こんな競馬でも勝てたように相手も弱かった印象でこの組みから勝ち上がった馬はいず、着を落として負けている馬ばかりである。標準級の時計は出ているので悪くはないのだが、これだけ欠点が目につくと相手強化で微妙な感じがする。素質がありそうな感じはあるが現状では粗さの方が目立つ。もう少し使ってからの方が良いかもしれない。

 

エゾダイモン

 

サウジRCで1番人気だったノッキングポイント、デ杯2歳S勝ちオールパルフェが出走していた府中のマイル戦でデビューして4着。スタートからポジショニングまでの動きは上手くインの3番手を追走。直線を向くまでの追走も折り合いよくスムーズに立ち回る。2戦目の未勝利も全く同じ立ち回りで競馬センスは相当高い。新馬戦ではスローの上がりの競馬で加速ラップに対応出来ずジワジワとしか伸びれなかったが、2戦目は進路失いながらもラスト1Fで抜け出してグイっと加速して差し切った。マイル戦では見られなかった決め脚を距離延長で発揮した。距離適性の高さを感じさせる。また、2戦目はレースがタイトな展開でラスト1000mで加速した後傾持続戦。2歳戦にしてはレベルの高い内容で地力の無い馬、仕上げの甘い馬には対応出来ないもの。これに難なく対応した事からも地力が高いのは間違いが無さそう。直線ではまともに追えていないのでスムーズだったらパフォーマンスはより高かったはず。レース内容だけなら評価は高い。決め手勝負で劣った新馬戦から府中戦なら取りこぼしを想定するところだが、阪神2000mならその心配は小さい。現状は適条件と分析が出来る。相手関係次第だが善戦可能な馬だと思われる。

 

グランヴィノス

 

阪神2000mを新馬勝ち。ここは勝って同条件。64.0秒通過のスロー競馬であったから上がりが速くなるのは当たり前だが、阪神の内回り条件で33.8秒はなかなか出せない上がり。この条件で切れ味を発揮して勝ち上がったのは評価が高い。馬場が稍重だったのでその価値はさらに高まる。直線ノーステッキで制しているので本気を出さずして重賞に駒を進めて来る怖い存在。シュバルグラン、ヴィブロスのGⅠ兄姉の下で父キタサンブラックと血統的な期待も高いだろう。ただ、瞬時に凄い脚を繰り出せる訳ではなく、直線でかなり強引に推しまくってようやくエンジン全開という感じだった。馬群一塊のレースだったので間に合ったところはあると思う。縦長の展開になった時に間に合うかどうか分からない。1度使った事で反応が良くなっている事を期待したい。もしくは2000mでも距離が短い可能性も視野に。それ以外に気になる材料はなく概ね良好。ゲートも、立ち回りも、気性も新馬戦では問題が無かった。この血統なら持続性も普通に高いであろう。期待の高い1頭になりそう。

 

グリューネグリーン

 

府中2000mでデビューして3着。1・2着馬とは枠とか通ったコースの違いで負けただけと言う感じ。レース振りは良かった。4着に5馬身差をつけている。上がりの競馬でこれだけ後続を千切れるのだから脚力は高いと見積れる。スタートが良く、この条件で外枠から好位を取れたセンスは良かったし、追ってからの反応も鋭かった。2戦目が府中1800mでこれを勝ち上がった。逃げ馬が大逃げしたハイペのレース。2歳戦で57.8秒はなかなか無い。最近だとサウジRCがそうだったが、本馬の勝ち方もそこを勝ったドルチェモアと全く同じ。離れた2番手から逃げ馬を自ら捉えに行く強い競馬。最後は自身も止まりかけていたが2馬身半、3馬身半と着差を大きくして勝利している点は凄い。上がりのかかる展開で34秒台なら地力の高さを感じれる。新馬戦では上がり勝負の瞬発戦を好走し、2戦目でタフな持久戦に対応して体力面の高さも示した。真逆の展開で高いパフォーマンスを発揮しており印象はかなり高い。どんなパターンでも好走に持ち込めるのは競馬センスが高いからであろう。コース変わりも問題にならないのではないか?と思う。立ち回りや折り合いなど特に問題点も無く、終いにしっかりと反応出来るので凡走がなさそうなタイプのように思う。鞍上デムーロ騎手がスタートを失敗しなければ下手な競馬にはならないだろう。気になるのは初めて経験する輸送ぐらい。

 

コスモサガルマータ

 

6月のマイル戦を2戦して勝ち上がり、間隔を空けて使われた紫菊賞(阪神1800m)を最後方から追い込んで2連勝。いつも人気薄だが人気以上の結果を残している。全戦で共通しているのはテンのダッシュが遅いこと。スタートも安定しないので自然と後方からの競馬になっている。未勝利勝ちは展開的にハマっていたが、紫菊賞の末脚は認めざるを得ない。レース上がり33.7秒と10秒台も含んだラスト3Fは高速ラップ。上がりの競馬を最後方から差し切った切れ味は凄い。33.1秒の末脚も2位上がりを0.5秒も違っていて末脚は抜けて速かった。2戦目まではズブいタイプの様にも見えたのでどうしてこういう脚が使えたのかは理解に苦しむ。約3ケ月の休養で馬が一変したということだろうか?一発の魅力を秘める末脚には警戒が必要。ただ、紫菊賞は馬群一塊のレースだったので先頭との差が小さく、最後方からでも差しやすかったというのはある。テンに置かれる馬なので差しが必ず決まる安定感までは保証できない。内回り2000mでこういう脚を使うのは難しいのでこの条件でどういう競馬をするかも分からない。見た感じ機動力があるようには思えないのでこの条件だと全幅の信頼まではおけないと思う。ただ、2勝のレースは騎手が下手に乗っていたという所もあり、ムーア騎手に変わる事で違った走りを披露する可能性はあるかもしれない。やはり注意は必用そうだ。

 

サイブレーカー

 

福島2000m2着→新潟2000m1着。新潟の未勝利も内回りで直線の短いコースを勝っている。福島と併せてコーナー4つの小回りコースを上手く立ち回っていた。阪神内回りではこの経験値が武器となりそう。新馬戦の敗戦はスタートで寄られたことでポジショニングで苦労していた感がある。それが最後に響いて追い負けてしまった感じ。それでも3着には7馬身も差をつけているのでそれなりの力は示していた。好位を取れてレースの流れにはちゃんと乗って来る。折り合い面に問題も無く、騎手の指示通り動けている点も良い。2戦とも最速上がりを記録しているように終いの脚もちゃんとしている。競馬振りに悪い印象はない。2走とも時計的価値の薄いレースなので評価しきれない部分もあるが減点するような材料はない。ただ、牡馬で410kと馬体はかなり小さい。新馬戦のスタートは当たり負けてポジショニングを失敗していたので多頭数だとモマれないかが心配。3ケ月振りなので馬体がどれだけ増えているかが重要そうだ。

 

シュタールヴィント

 

10月の府中2000mでデビューして4着。63.1秒のスローな展開だったので馬群が密集し内枠で包まれてしまった。徐々に位置取りも下がり身動きできなくなってしまう。直線に入ってもバラけず前は壁。ラチ沿いから大外に出すロスは大きかったし、この時点でも後方2番手。後半が4.2秒も速くなった上がりの競馬では開いてしまった先頭との差を詰められない。4着まで押し上げるのが精一杯だった。それでも失速率が軽微なラストを良く詰めている。脚を使い切れずにいたので不本意な内容であった。次走は11月の府中1800m。初戦の反省からか、2戦目で馬が変わったからなのか今度は好スタートを決めて2番手からの積極策で押し切る。このレースもペースは遅かったが今度はこの展開を味方につけて直線で抜け出して快勝する。2番手から33.7秒の上がり最速で終いの脚はしっかりと使える馬であるようだ。レース全体の上がりも速いので普通は差が付きにくいものだが3馬身差をつけているのは力の証明と言える。最後は流していたし、追えばもっと伸びそうな余裕もあった。騎手の誘導にはちゃんと従えているし、GOサインからの反応も機敏。一定以上の評価をして良い馬だと思う。2戦ともスローの上がりの競馬なので時計的な価値が薄いため地力の高さは見て取る事が出来ないがまだ力出し切っていない印象が強く、3戦目でも上のパフォーマンスを発揮する事は可能に思う。1週コースの条件変わりで確認すべき点は多いが操縦性は良いのでこなせるのではないかと思っている。

 

スマラグドス

 

中山2000mを新馬勝ち。65.4秒の超ドスロー。勝ち時計は2.06.3だった。3F目には14秒台に入ろうかと言う超低速ラップを刻み、7F目まで13秒台をを踏んでいたような低ラップ戦。およそ1周10ハロンのレースらしくなない。時計の速い秋の中山開催の良馬場でこの内容はないだろう。このペースでレース上がりが35.1秒しか速く出来ないのだから競走馬として問題外の様な気がする。レースレベルには大きな疑問符が付く。次走を済ませた2・4着馬は着を落として負けているし、既に4戦を消化した5着馬がダートに変えて勝ち上がった程度と案の定なその後が目につく。本馬も最終コーナー手前から手を激しく動かし一杯に追った内容がこの結果だからとても地力があるようには思えない。このペースをこなしたように折り合いは問題なく、立ち回り等は悪くないが、追っての反応が弱く、使える脚もなさそうな印象。良い話は出来そうに無い。2走目の変わり身や上積みは当然だが急激な変化が求められるところだ。

 

ティムール

 

阪神2000mでデビューして3着。ここ出走のグランヴィノスに完敗の内容だった。64.0秒通過の超スローを2番手の競馬。力があれば楽勝していないと行けない展開だったが追い出して案外。3着死守が精いっぱいで決め手の無さは目立った。次戦の阪神1800mで勝ち上がる。スタートで出負けして後方2番手の競馬と新馬戦とは真逆なポジショニング。リカバーする気を全く見せず出たなりで下がって行った。先行して決め手がなかった新馬戦を踏まえて待機策を選んだのかもしれない。勝負所では多少詰めたが進路を確保するために動いただけと言う感じで位置取りは後方のまま直線を向く。馬群を捌きならがら追込み、ゴール前でグイっと伸びて差し切った。しかし、末脚が切れたとか、ラストの脚だけで圧倒したという風には映らない。最後1Fの失速は小さくないのでそれで差せたという感じ。ゴール前は4頭横並びの一線を半馬身抜けただけなので何とか間に合ったという内容は相手なりなパフォーマンスに過ぎないと思う。今回と同じ条件だった新馬戦の内容が物足りないし、それと真逆の条件で走りの質を上げたことからも適性面に疑問は残った。仮に今回の条件で未勝利勝ちの様な走りをしても機動力があるようには現状思えないので勝ち負けに加わるのは難しいのではないか?まだ決めつけられないが評価を上げる材料は多くない。

 

トップナイフ

 

札幌デビューで1ケ月半の短い期間に3戦して勝ち上がった。使いながら徐々に馬が出来上がった感じでレースを使う度にスタートや行きっぷりが良化していった。以降も中2週、中4週と間隔を開けずに中央場所のOPを2走し既に5戦を消化。臨戦過多だが昆厩舎の管理馬なのでこれを問題視する事は出来ない。初戦で控える競馬をしたところラストの脚に見どころがなかったからか、以降は逃げるか2・3番手で運ぶ積極的な競馬が板についている。スタートも安定してきたので位置取りで不利になるような競馬はしないだろう。ただ、先行しても決め手に乏しい感じは拭えない。走りを見てるとラストに加速するギアは無い感じでワンペースな競馬。より速い上がりを記録する馬がいれば負けるし、いなければ好走を果たすといったところ。勝った前走の萩Sはこの馬には打って付けな展開だった。2歳戦にしては序盤からペースは流れていて、かつラスト4Fからは11秒台が連続した持続戦になった。ラスト1Fではバテた馬が続出した感じとなる。脚を溜められるような展開ではなかったので人気馬のほとんどが伸びを欠いていた。が、ワンペースなこの馬は加速もしなければ極端な失速も無いので楽々と突き抜けてしまい2馬身差の完勝となる。こう書くと展開に恵まれたような感じになるが、これはこの馬の持続力が高い証明であり地力の高さでもある。実際、昨年の勝ち馬GⅠ馬ダノンスコーピオンがマークした走破時計を2秒以上上回る好時計を記録している。この結果ではっきりとしたが緩急の有るレースよりも、タイトな持続戦で良さが出るタイプと見ていい。阪神内回りの2000mは適性的に合っていると思われる。スローな展開だったら横山典騎手なら行ってしまうだろうし、そうでなければ自分の競馬に徹するだけ。こういう個性の馬なら力を出し切る競馬をしてくれるだろう。

 

トーアライデン【回避】

 

ナイトキャッスル

 

6月の阪神ダ1200mで勝ち上がっている。ダ戦で勝ち上がっている馬によくあるのが相手が弱いということで手っ取り早く勝ち上がるために使っているケース。この馬もそう言う考えでダ戦を使われたものと思われる。以降の2戦で芝はこなせているのであまり気にしなくて良い。ただ、スピード面には微妙なところもある。ダ戦も含めて全3戦で共通しているのは消耗戦で差して来ているということ。速いラップが刻まれる区間で加速出来たことはここまで1度もなく、ポジションキープが精一杯。このような箇所ではいつも激しく手が動く。ラップが遅くなった区間でポジションを押し上げたり、失速した区間で差を詰めて来る競馬をいつもしている。こういうタイプは十中八九勝負所に対応出来ない。前走萩Sも加速した区間で勝ち馬トップナイフとの差が開いてしまったが、1.0秒も失速した最後の9F目で差を詰めて2着に浮上している。ラストに高速ラップが連続する府中の2歳重賞だと厳しいだろう。ただ、阪神で行われた近2年の京都2歳Sは勝負所でも11秒後半がせいぜい。このぐらいの持続性ならこの馬でもギリギリ対応が可能。この区間を何とか頑張れれば、坂で毎年0.5秒以上の失速があるので最後の1Fで差してこれる余地がある。今回は押さえておく必要があるかもしれない。

 

ビキニボーイ

・ペースアップしてからの動きがとにかくズブイ。新馬戦ではラスト4Fぐらいからずっと追い通し。

・勝ち上がった未勝利は先行する事でズブさを帳消しにしたが、直線では追っても追っても追い足りないという感じで伸びが鈍い。

・鞍上のリアクションはいつも激しく、そこまで追わないといけないとなるとかなり厳しい。

 

上記が札幌2歳S出走時のカルテ。

 

札幌2歳Sでは12番人気だったが6着と頑張っていた。ただ、前走時のカルテで指摘した通りにここもズブさ全開。勝負所の加速に対応出来なかった。先行していて4コーナー付近で3番手にいたが周辺にいた馬でこの馬だけが手綱を激しく動かしている。後ろから来る上位勢はもったままでこの馬を交わしていった。直線では粘れていたので馬自身はバテていないのだろう。体力はある馬みたいだ。だが、これだけ吹かしてもエンジンは空回り。加速しないままでいたらさらに追い込み勢に差し込まれてしまう。京都2歳Sはそれほどラップが速くならないレースではあるが、それでも洋芝の札幌2歳Sよりは確実に速い。この時よりはスピードの持続性は問われるので条件が好転することはまず考えられない。道悪にでもならない限り浮上のきっかけはつかめないのではないか?前走から3ケ月近く間隔が開くのでこの間にどれだけ成長したかが鍵。行きっぷりや反応が良くなっていないと厳しいままだろう。

 

ロードプレイヤー

 

新潟1800mを新馬勝ち。64.8秒の超スローであったが32.5秒の切れ味で差した。稍重でもこれだけキレるのだから凄いことだ。このぐらいのペースでこれだけの上がりを使える馬は重賞でもマークがいる。末脚性能は高く評価しておいた方が良い。次戦の百日草特別で2着と走っていることからも1勝馬同士なら普通に通用する。この百日草特別は1枠1番から最後方待機。直線で大外に振っているので最初からそう言う競馬をするつもりであったのだろう。ただ、前も加速しているレースでこの馬だけが直線で取り残されてしまった感じで最後方のままだった。よく2着まで押し上げたものだ。上がり最速は当然だったが33.1秒と少し抜けた上がりを記録している。やはりラストの脚力は相当高い。ただ、どうしてそんな乗り方をしたのか?と疑問が残る。馬群の中での競馬を避けたとしか思い付かない。末脚を引き出すにはそれが最良だったのかもしれない。幸い今回は外枠を引いているので新馬戦のように普通に流れに乗った競馬をして来ると思う。前走の様な事はないと見る。2走の走りを見ると従順な馬と言う印象で操縦性は良いと思う。だから百日草特別の様な競馬が出来たのだろう。折り合いもばっちりと付くタイプなので騎手次第で自由自在に動かせる馬だろう。また、追い出してから反応も抜群でスムーズに追撃態勢に入れる。近2走はワンターンの中距離戦であり、どちらも時計が速い高速馬場であった。阪神内回りとは全く別な適性が求められる。操縦性は高く、道悪でも32秒台にキレた馬なので力のいる馬場もこなすだろう。やったらダメだったと言う事はあるかもしれないがこなせて良い下地は見せている。関東馬が府中の2歳重賞を使わずに阪神に持ってくるのだからサウスポーなんてことは考えらえないので右回り打でも大丈夫だと思われる。

 

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